参考書を選ぶとき、多くの人は「評判がいいか」「人気があるか」といった点を気にすることが多いかもしれません。
もちろんそれも大切ですが、実際に成績を伸ばすためには、無理なく使い続けられるかという視点がとても重要です。
理科・数学を指導する中で、私が参考書選びで意識しているポイントをまとめました。
① 学力を伸ばすための構成(中身の質)
1. 問題量がしっかりあるものを選ぶ
成績を伸ばすうえで最も大切なのは、問題を解く量です。
実際に手を動かして、何度も解いて、できるようにすることが必要です。
そのため、問題量が少ない参考書はあまりおすすめできません。
まずはしっかり演習量が確保されているものを選びましょう。
2. 書き込みスペースが多い本は繰り返し学習に向かない
最近は、解答を書き込むスペースが用意されている参考書も多いですが、私はあまりおすすめしません。
理由はシンプルで、繰り返し使いにくくなるからです。
塾では同じ問題を何度も解くことを重視しています。
一度書き込んでしまうと、2回目以降に使いづらくなってしまいます。
また、書き込みスペースがある分、問題数が減ってしまうのもデメリットです。
それなら、書き込み欄がなくても、問題量がしっかりある本の方が実践的です。
3. 一問一答や単語集は優先度が高くない
一問一答形式や単語集は、基礎知識の確認には役立ちます。
しかし、実際のテストや入試では、文章を読みながら解く大問形式の問題が中心です。
そのために必要なのは、
・問題文を正確に読む力
・条件を整理する力
・知識を活用して解く力
こうした総合的な力です。
一問一答だけでは実戦力がつきにくいため、優先順位は高くありません。
まずは問題演習がしっかりできる参考書を選びましょう。
4. 「3年間まとめて1冊」は便利そうで意外と使いにくい
「中学3年間の内容を1冊で学べる」といった参考書もありますが、私はあまりおすすめしません。
理由は、内容がどうしても浅く広くなりやすいからです。
全体を把握する目的なら良いですが、
苦手克服には向いていません。
苦手をしっかり潰すためには、
・中1
・中2
・中3
のように、学年ごとにしっかり問題がある参考書の方が効果的です。
② 使いやすさ(物理的な要素)
5. 本の“硬さ”は意外と大事
参考書の使いやすさは、意外と成績に影響します。
特に大事なのが「開きやすさ」です。
本が硬いと、机の上で開きにくく、
開いた状態も維持しづらくなります。
それだけでストレスになり、学習効率が下がります。
やわらかくて開きやすい本の方が、結果的に継続しやすくなります。
6. 分厚すぎる参考書は避ける
分厚い参考書は一見良さそうに見えますが、実際には使いづらい場合も多いです。
・開きにくい
・持ち運びにくい
・心理的なハードルが高い
といったデメリットがあります。
勉強で大切なのは「持っていること」ではなく
使い切ることです。
7. サイズは大きすぎず、小さすぎず
参考書のサイズも重要です。
小さすぎると見づらくなり、
大きすぎると扱いづらくなります。
ノートを使って解くことを前提にすると、
見やすく扱いやすい標準的なサイズのものが最適です。
③ 注意すべきキャッチコピー・落とし穴
8. 「7日で完成」「1週間で終わる」は信じすぎない
「短期間で完成」といったキャッチコピーには注意が必要です。
こうした表現は、多くの場合は、
本を売るための表現です。
実際には、短期間で完全に習得することは難しく、
理解 → 演習 → 復習 の積み重ねが必要です。
「すぐ終わりそう」という理由だけで選ぶのではなく、
しっかり取り組める内容かどうかを重視しましょう。
④ まとめ
参考書選びで大切なのは、見た目や評判ではなく、
実際に使い続けて力がつくかどうかです。
今回のポイントをまとめると、以下の通りです。
・問題量がしっかりある
・繰り返し使える構成になっている
・実戦的な問題形式である
・使いやすい形状である
・キャッチコピーに惑わされない
参考書、問題集は読むものではなく、
解いて、使い込むものです。
迷ったときは、「この1冊を何回も解けるか?」という視点で選んでみてください。
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