年収が下がる転職を、どう判断するか|原則は勧めません。例外は2つです

年収が下がる転職を、どう判断するか|原則は勧めません。例外は2つです

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IT・テクノロジー
現役エンジニア × 国家資格キャリアコンサルタントの yoshi_career です。日系企業から外資系IT企業に移り、いまも現場でエンジニアとして働いています。福岡在住です。
「年収が80万下がります。受けるべきでしょうか」
未経験からの転職では、避けて通れない相談です。
先に結論をお伝えします。年収を下げる転職は、原則としてお勧めしません。
そのうえで、下げる判断が成り立つ場合もあります。ただし、かなり限られます。

なぜ原則として勧めないのか


理由は2つあります。
① 下がった年収が、次の基準になります
転職で提示される額は、前職の年収を参考に決まることが多いです。一度下げると、次に移るときもそこから積み上げることになります。1回の下げが、その後ずっと響きます。
② 「いずれ上がる」は、確かめにくい
どの会社も、入る前は「経験を積めば上がります」と言います。ただ、実際に上がるかどうかは入ってみないと分かりません。下がるほうは決まっていて、戻るほうは決まっていません。 この非対称が、判断を誤らせます。
未経験からの転職では50万〜150万下がることが珍しくありませんが、それは「下がって当然」という意味ではありません。 下げるなら、下げるだけの理由が要ります。

下げてよいのは、この2つの場合です


① 下げ幅を上回る、明確な理由があるとき


「成長できそう」「やりがいがありそう」は理由になりません。確かめようがないからです。
理由として成り立つのは、説明できるものに限られます。
・2〜3年で戻る道筋が、仕組みとして見えている(確かめ方は後述します)・その経験が、次の転職で評価されると具体的に言える・いまの職場に健康上・労働環境上の問題があり、続けること自体にリスクがある
3つ目は、年収より優先すべき場合があります。体調を崩してからでは、選択肢がさらに狭まります。

② 下げざるを得ない状況があるとき


自分では選べない事情があるときです。
・年齢的に、応募できる求人が限られている・家族の事情で、勤務地を動かせない(配偶者の転勤、介護、子どもの就学など)・現職を続けることが難しい(事業縮小、健康上の理由など)
この場合、比べる相手は「下げない転職」ではありません。「動かないこと」です。動かないほうに問題があるなら、下げてでも動いたほうがいいことがあります。
逆に言えば、この2つのどちらにも当てはまらないなら、下げる必要はありません。 条件を変えて探し直すか、時期をずらすほうが良い場合が多いです。

どちらの場合でも、生活の確認が先です


キャリアの話より先に出すべき数字があります。
下がった年収で、毎月いくら残るか。
・住居費、固定費を引いて残る額・ボーナスの有無(年収が同じでも、月の手取りは変わります)・通勤の時間と交通費・残業代が別途つくかどうか
月の手取りで判断してください。 年収だけで比べると、ボーナス比率の違いで見誤ります。
ここで生活が回らないなら、理由が何であれ難しいです。無理をすると、数か月で余裕がなくなります。

「戻る道筋」の確かめ方


①の理由が成り立っているかを見るときに使います。3つです。
① 昇給の仕組みがあるか
定期昇給があるか、評価で上がる仕組みか、何も決まっていないか。何も決まっていない会社は、上がらないことがあります。
面接で「評価と昇給の仕組みを教えてください」と聞いて構いません。答えられない会社は、そこが整っていないということです。
② 同じ職種の人が、何年で何円になっているか
「3年目くらいの方で、どのくらいの水準ですか」と聞ける場合があります。答えにくそうなら、求人票の上限額が目安になります。
③ その経験が、次の転職で評価されるか
いまの会社で上がらなくても、経験が市場で評価されるなら、次で戻せます。
つまり「2年後に、いまより良い条件で応募できる経歴になるか」で見ます。
この3つのどれにも答えられないなら、①の理由は成り立っていません。

下げ幅を小さくする


下げると決めたあとでも、幅は減らせます。
前職の経験が使える入口を選ぶ
完全な未経験枠より、前職の知識が効く領域のほうが条件は良くなります。製造業の経験があるなら製造業の社内SE、経理の経験があるなら業務システムの導入支援、といった形です。
資格を先に取る
基本情報技術者、CCNA、LinuCなど。取ってから応募すると、提示額が変わることがあります。
内定後に交渉する
提示された額が想定より低い場合、根拠を示せば交渉できることがあります。 「現職が〇〇万で、生活設計上△△万が必要」と具体的に伝えます。ただし未経験の場合、交渉の余地は大きくありません。

判断に迷ったときの問い


ひとつだけ挙げるなら、これです。
「下げる理由を、人に説明できるか」
説明できないなら、まだ下げる段階ではありません。下げ幅に見合う理由がないまま動くと、入ってから後悔しやすくなります。
「戻る道筋があるか」は、求人票と業務内容からある程度読めます。一人で決めきれないときは、第三者に見てもらうと整理しやすくなります。

まとめ


・年収を下げる転職は、原則として勧めません・理由は①下がった額が次の基準になる ②下がるほうは決まっていて、戻るほうは決まっていないから・下げてよいのは(1)下げ幅を上回る明確な理由があるとき (2)年齢や家族の事情で下げざるを得ないとき・どちらにも当てはまらないなら、条件を変えて探し直すか、時期をずらす・どちらの場合も、生活が回るかの確認が先。年収ではなく月の手取りで比べる・「戻る道筋」は①昇給の仕組み ②同職種の水準 ③経験が市場で評価されるかで確かめる・迷ったら「下げる理由を、人に説明できるか」


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