【細野版】AI初心者のためのAIを優秀なオンライン秘書にするテキスト(第5章)

【細野版】AI初心者のためのAIを優秀なオンライン秘書にするテキスト(第5章)

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ビジネス・マーケティング

第5章 これだけは守りたい5つのルール

AIを仕事で使うときに、いちばん不安なのは何かやらかしてしまわないかではないでしょうか。でも安心してください。AIまわりの事故は、ほとんどが次の5つのルールで防げます。秘書に仕事は任せられても、責任までは任せられない。そう覚えておけば大丈夫です。

ルール1:鵜呑みにしない

第1章でもお話ししたとおり、AIはもっともらしい嘘をつくことがあります。数字、固有名詞、法律、日付が出てきたら、公式サイトなど元の情報で必ず確かめましょう。AIがそう言っていたのでは、お客様には通用しません。

ルール2:秘密を入れない

入力した内容は、サービスによって保存されたり、AIの学習に使われたりすることがあります。お客様名や個人名、住所、まだ公開されていない情報は、A社・〇〇さんのように置き換えてから入力してください。あわせて、学習をオフにする設定もしておくと安心です。

ルール3:他人の作品をまねさせない

既存の作品にそっくりで、しかもそれを元にして作ったものは、著作権の侵害になることがあります。〇〇(実在の作家名)風に描いてと頼んだり、他人の文章や画像を貼り付けてこれを作り直してと頼んだりするのはやめておきましょう。

ルール4:契約を確認して、正直に伝える

お客様によっては、AIの利用を禁止したり制限したりしていることがあります。まずは秘密保持契約や発注書を確認してみてください。使う場合は下書きにAIを使い、最終確認は私が行いますと先に伝えておくと、お互い安心して仕事ができます。

ルール5:最後の責任は自分が持つ

納品物の責任を負うのは、AIではなくあなたです。納品の前には必ず自分の目で全文を読み、できれば声に出して確認してください。声に出すと、不自然な言い回しや間違いに驚くほど気づけます。
著作権のこと、ここだけ押さえておきましょう
著作権と聞くと身構えてしまいますが、基本の考え方はシンプルです。文化庁の整理では、AIで作ったものが誰かの権利を侵害するかどうかは、AIを使わない場合と同じく、表現が似ているか(類似性)と、既存の作品を元にしているか(依拠性)で判断されます(東京大学 講義資料)。作風や画風といったアイデアそのものは保護の対象外ですが、特定の作家名を指定すると、そのぶんリスクは上がります。
もう1つ、うれしいお話もあります。AIが自律的に作っただけのものは著作物にはなりませんが、人が加筆・修正した部分には著作物性が認められると整理されています(著作権教育資料)。つまり、あなたが手を入れれば入れるほど、成果物はあなたの作品に近づいていくのです。

フリーランスを守ってくれる法律

フリーランスを守ってくれる法律もあります。
2024年11月1日に、フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)が施行されました(厚生労働省 和歌山労働局)。従業員のいる発注事業者は、仕事を頼むときに、業務の内容・報酬の額・支払期日などを書面等ですぐに示さなければなりません(厚生労働省 相談の手引き)。
AIを使ってよいかどうかも、この取引条件を確認するタイミングで一緒に話しておくとスムーズです。もし取引で困ったことが起きたら、一人で抱え込まないでください。弁護士に無料で相談できるフリーランス・トラブル110番(0120-532-110、平日9:30〜16:30)があります(厚生労働省 岡山労働局)。

納品前に、このチェックだけはしておこう

最後に、納品前の確認リストを置いておきます。慣れるまでは、毎回これを見ながら確認してみてください。
□ 数字・固有名詞・日付を、元の情報で確認した
□ お客様の秘密や個人情報を、AIに入れていない
□ 特定の作家や作品をまねさせる指示をしていない
□ 契約でAIの利用が禁止されていないことを確認した
□ 全文を自分の目で読み、自分の言葉に直した

ワーク:浮いた時間の記録(第5回)

AIに仕事を任せるたびに、ノートに記録を残しましょう。
書くのは、日付、任せた仕事、以前かかっていた時間、AIを使ったときの時間、浮いた時間、そしてその使い道です。
たとえば、こんな具合です。11月4日、見積もりメールの下書き。前は40分かかっていたのが10分に。浮いた30分で、お客様用に追加情報を調査した。
記録は短かくても大丈夫です。ほかにメモしたいことがあれば書いておきましょう。


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