第4章 あなたの職種なら、こう使える
AIが便利なのはわかったけど、私の仕事で何に使えるの?
ここでは、職種ごとの使い方を紹介します。どの職種にも、秘書に頼めば済む仕事が必ずあります。自分の職種のところを読んで、まずは1つだけ試してみてください。
そして、あわせて読んでほしいのが人が担う部分です。ここはAIに任せてはいけない、あなたの価値の中心です。
ライターのあなたへ
構成案や見出し案づくり、取材メモの整理、誤字のチェック。こうした下ごしらえは、どんどんAIに任せましょう。そのぶん、取材そのものや、あなたにしか書けない視点、事実確認、文章の最後の味付けに時間を使えます。
デザイナーのあなたへ
意外と時間がかかる提案文の清書や、ヒアリング項目づくりはAIの得意分野です。この雰囲気を言葉にすると?と聞けば、配色やトーンを説明する言葉も出してくれます。お客様の本当の意図を読み取り、デザインを判断するのは、もちろんあなたです。
SNS運用のあなたへ
投稿文のバリエーション出し、ハッシュタグの候補、月間の投稿カレンダーづくりは任せてしまいましょう。そのブランドらしいかどうかの見極め、炎上しそうな表現のチェック、数字を見て改善を提案すること。ここが、あなたが選ばれる理由になります。
動画編集のあなたへ
字幕用の文字起こし、素材メモの整理、台本の叩き台、概要欄の文章はAIに頼めます。構成や間(ま)の取り方、見る人の心をどう動かすか。そこは、あなたの腕の見せどころです。
講師・コーチのあなたへ
講座資料の骨組みづくり、受講者アンケートの集計と要約、説明に使う事例づくりはAIに任せられます。受講者一人ひとりへの声かけや、安心して学べる場づくりは、人にしかできない大切な仕事です。
事務代行・秘書のあなたへ
議事録の要約やマニュアルづくり、この表計算、どんな関数を使えばいい?といった質問はAIの出番です。何を優先するかの判断や、関係者との細やかな調整は、あなたが担います。
ハンドメイド・物販のあなたへ
商品説明文、問い合わせへの返信文、販売ページの改善案は、AIに下書きしてもらえます。作品そのものと、お客様との関係づくりは、あなたにしかできない仕事です。
家庭と仕事を両立しているあなたへ
育児や介護、家事と仕事を両立している方ほど、AIの効果は大きくなります。机に向かえない時間を、準備の時間に変えられるからです。
たとえば、スマホの音声入力。家事の合間や送迎の待ち時間に話しかけるだけで、アイデアや下書きの元ができあがります。夜の作業時間も、AIに先に下書きを作っておいてもらえば、ゼロから書く時間ではなく直すだけの時間になります。
頭の中がごちゃごちゃしている日は、やることを思いつくまま話して、優先順位をつけて、今日やる3つに絞ってと頼んでみてください。それだけで、気持ちがすっと軽くなるはずです。
Aさんのお話(架空のモデルケース)
最後に、ひとつの例を紹介させてください。
Aさんは小学生の子どもを育てながら、地元の飲食店3社のInstagramを運用しています。
毎月の投稿文づくりには、1社あたり約3時間かかっていました。
そこでAさんは、投稿文の叩き台をAIに作ってもらい、自分は店の雰囲気に合わせて直すやり方に変えました。
すると、1社あたり約1時間で終わるように。
浮いた月6時間のうち2時間を、各店の店長さんとの月1回の打ち合わせにあて、来店数の変化や気づいた点を一緒に振り返るようにしました。
単なる作業者から共に考えるビジネスパートナーへの転換になりました。
しばらくして、1社から店内のPOPもお願いできない?と追加の依頼が届きました。
Aさんがしたことは、速くなった時間を値引きではなく相手との対話に使ったこと。
この考え方は、第6章でじっくりお話しします。
ワーク:浮いた時間の記録(第4回)
AIに仕事を任せるたびに、ノートに記録を残しましょう。書くのは、日付、任せた仕事、以前かかっていた時間、AIを使ったときの時間、浮いた時間、そしてその使い道です。
たとえば、こんな具合です。11月4日、見積もりメールの下書き。前は40分かかっていたのが10分に。浮いた30分で、お客様用に追加情報を調査した。
記録は短かくても大丈夫です。ほかにメモしたいことがあれば書いておきましょう。