小泉英明氏「アインシュタインの逆オメガ」脳の進化から教育を考える(本)

記事
コラム
 アインシュタインの逆オメガは、脳の進化から教育を考えるコンセプトで書かれた本です。
 脳の発達には、臨界期があるので、適切な時期に適切な順番で刺激を与えると、子どもは健やかに元気に育つのではないかという本です。小泉英明氏の「脳は出会いで育つ」の後に出版された本です。早期教育にも適切な時期と順番があるということです。今までの早期教育を一考する価値があるかも知れません。
 実は、自分は大学時代に教職課程を取り、中高の数学の教員免許状を持っています。専門の知財教育の研修講師においても、教職課程で学んだことは役に立ちました。知識偏重偏差値教育は日本の衰退原因の1つだと考えております。脳の創造性を考えたとき、創造性を伸ばす適切な時期と順番があると思われます。中高大学受験に100%の脳を使うと、創造性を伸ばす適切な時期を失うのではないかと思われます。
 日本の講演会で米国スタンフォード大学の教授に米国の教育について質問したところ、日本の留学生は課題を与えると、まず最初に文献を探すと言われました。それに対して、米国の学生は文献などは探さないで頭で考えると言われました。理由は、米国では独創性が問われるからであると推測します。

書名:アインシュタインの逆オメガ
副題:脳の進化から教育を考える
著者: 小泉 英明 出版社:文藝春秋 発行日:2014/11/14 定価:1650円(税込み)
ジャンル:ノンフィクション
(出版社内容情報)
 アインシュタインの右脳には、左手指の領野に特徴があることが最近分かった。進化と脳の発達を、幼児教育の観点から説く入門書。
赤ちゃんは母親の胎内で、魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと進化を辿る、とする「反復説」。19世紀ドイツの医学者エルンスト・ヘッケルが唱えたこの仮説は、当時のキリスト教勢力などから強い批判を受け、捏造として葬り去られました。しかし、遺伝子の解析による新知見で、ヘッケルを見直す機運は高まりつつあります。
著者は、脳の活動を実測する光トポグラフィの開発に携わった、脳科学の第一人者。赤ちゃんは母親の胎内だけでなく、誕生後も、類人猿からヒトへの進化をなぞるように、約一年かけて発育する、と考えています。注目すべきは、指の発達です。
2013年、専門誌に掲載されたある論文が話題を呼びました。アインシュタインの脳の左手指の領野に、オメガ(Ω)を逆にした形の特徴的な発達が見られるとわかったのです。アインシュタインは幼いころからヴァイオリンに親しんだため、この領野が発達しました。類人猿からヒトへ進化する際にカギとなった手指の発達と、ヒトの知的創造性の間には、密接な関係があると著者は考えます。
脳の進化から乳幼児期にふさわしい教育を考える、野心的試みです。
(内容説明)
本物の早期教育とは何か。カギは、進化の順にある。進化と発達の密接な関係を明らかにする、進化論的教育学。
目次
第1章 人は胎内で進化を辿る(個体発生は系統発生を繰り返す;ヘッケル以前の生命科学史;メッケルの階層論 ほか)
第2章 脳はどのように進化したか(脳の進化;情動とは何か;魚類の脳 ほか)
第3章 脳の進化と教育(胎児の受精から着床まで;ヒトの脳ができるまで;太古の痕跡が残る「羊膜」 ほか)
まとめ
 特に、第3章「脳の進化と教育」の「赤ちゃんが辿る進化」、「髄鞘化と脳の発達」、「髄鞘化は進化の順を辿る」、「取り返しがつかない五感の臨界期」、「ステップ1 生後1歳まで」、「ステップ2 1歳から3歳」、「ステップ3 4歳から6歳」。
 まとめの「1.早期教育とは何か」、「2.始めに感動ありき」、「3.本物を与える」、「4.脳は再生する」、「5.進化の螺旋階段」は、子育てに参考になると思いました。
 第1章、第2章は進化論の説明なので、目次詳細は省略しました。

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