翻訳とは「ある言語で表現されている文を、他の言語になおして表現すること。また、そのなおされた文(スーパー大辞林)」
先日のこと、幼いカバの背中に乗ったレポーターさんがその子の皮膚のことを「毛の生えたお餅のよう」と評しました。
「毛の生えたお餅」。これだけを訳そうとすると、文字通りに「毛が生えている餅」との直訳に近いですが、 "hairy rice cake" でしょうか?
ですが、日本人が思う「餅」は二種類あると思います。つきたての柔らかいもちもちした餅と、ついてから時間が経って固くなった餅。
前者は "mochi" として英語圏の方々にかなり浸透していて、後者は "rice cake" としてお米の加工品全般を指す一般的な英語訳。
カバの皮膚ならば、私は触ったことはないのですが、きっと柔らかい餅を指すでしょう。
となると、 "hairy rice cake" ではなく、 "hairy mochi" が相応しいかもしれません。
さて。
ここで「カバの皮膚は毛の生えたお餅のようだ」との文章にすると翻訳になります。
これを、日本の柔らかい餅を知っている人向けには
A hippopotamus's skin feels like a hairy mochi.
と表現すると理解してもらえるでしょう。
一方、日本の柔らかい餅を知らない方には、"squishly (もっちりとした)" と言う意味を補う方がイメージしやすいでしょうから、
A hippopotamus's skin feels like a soft, squishy rice cake with thin hair.
となるでしょうか。
この場合「餅」がポイントとなります。「餅」を英語圏の人がどうイメージするかが大切なのです。「柔らかい」餅をイメージしてもらわないと、カバの皮膚を十分に表現することはできないのです。
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