キャンパスライフ充実編⑳:理想主義+現実主義のバランスが必要です。
Busiest men find the most time.(最も忙しい人が一番時間がある。)
It's a long lane that has no turning.(曲がり角の無い道は無い。)
「訣別、なんぞ多情。村塾まさに隆起すべし。」(吉田松陰)
社会に出れば嫌でも地に足がついた考えや行動が要求されます。したがって、大学時代ぐらい理想や志を大きく羽ばたかせたいところです。もちろん、そうはいって青臭い理想を掲げる、無責任で過激な学生運動に走っても意味がありませんから、現実的なセンスも同時に磨いておくべきです。この両者が共に豊かで、なおかつバランスが取れている人が人間的魅力にあふれているものなのです。
ここでどうしても知らなければならないのが、マズローの人間性心理学の内容です。マズローはフロイトに始まる精神分析学・深層心理学、ワトソンとスキナーに始まる行動主義心理学に対して、人間性心理学を「第3の心理学」と名づけました(さらに「第4の心理学」と位置付けられるトランスパーソナル心理学の実質的始まりとなっていることにも注目しておきましょう)。神経症・精神病患者の治療を土台にして発達し、異常から正常へ戻すことを主眼とする(つまり、マイナス→0を目指す心理学)精神分析学・深層心理学でもなく、本能的動物の延長上に人間をとらえる行動主義心理学でもなく、健全な人間の個的成長と「自己実現」にスポットを当てたのです(つまり、0→100を目指す心理学)。この中核理論が「欲求の階層構造論」であり、これはその現実的妥当性とあいまって、強い衝撃を社会に与えました。
(1)生理的欲求=最も基本
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