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最終話:わすれもの(百合編):助けた相手はご令嬢ep37➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード37、最終話:わすれもの(百合編)です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第37最終話 わすれもの(百合編)「百合。本当に綺麗ね。でももったいないな」「えっ?」「お母さん。寂しくなるわね。あなたが居なくなると」 大きなベルの音が鳴り響く教会の控え室。私は今日、高津義昭と結婚することになっている。父はこの日のために医師に相談し一時的な退院をする予定になっている。 母は父を迎えに行かず、使用人に任せていた。普段の母ならば父のことが心配でたまらないのだろうが、今日は娘の晴姿の方が見たいのか、ドレス姿に着替える私の隣でずっと一緒にいた。 総勢業界の上層部の方々が顔だして席につこうとしていた。高津がランソワールのスタッフたちにも招待状を送っていた。もちろん恭吾だって……。 それとは別に私は、恭吾にある手紙をしたためた。 私がお父様と高津を説得する一部始終の録音テープと結婚を拒否した後の高津の言葉を恭吾に送った。 でも恭吾の姿は愚か、ランソワールのスタッフは一名も現れずに、高津の友人や業界
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メッセージとあるものが届いたお話:助けた相手はご令嬢ep36➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード36、メッセージとあるものが届いたお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第36話 メッセージとある物 百合を連れ戻そうと計画を立てて実行した。だが、結局百合は自分の意思で京都に戻るのをやめた。「必ず戻るから!」その言葉を信じていた。 だが、あれから半年も経とうとしていた。 季節は6月に入ろうとしていた。俺はあいからわずな毎日を送っていた。 朝、ランソワールに出勤すると店長に拍手で迎えられた。「ど、どうしたんです?」「君、昇格だよ?」「えっ!?」「おめでとう。これから本部に行ってきな。驚きだから」 大阪の本部に行く。本部に入るやいなや、みんなが立ち上がり拍手をする。何が起こっているんだと思って、本部長のところへ挨拶に行くと、本部長も立ち上がる。「栄転おめでとう。昇格。来月から今度できる新店の店長をやってもらう。気張れよ」「私がですか?」「ああ、君以外おらんからな」 店長はみんなハードワークだとは聞いていた。新店の店長とあれば気合いも入った。だが、その気合いは、違うようへ向け
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森さんは百合に思わぬことを言い警官が現れた:助けた相手はご令嬢ep35➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード35、森さんは百合に思わぬことを言い警官が現れたお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第35話 必ず(百合編)「森さん、なんでここが!」「まあ、いいからちょっとかけて」「う、うん」 使用人の柚木がキッチンで様子を伺っている中、リビングで森さんがなぜここに来れたのか聞いた。 私がランソワールに電話した後、折り返しの電話で私がここにいる確証はないが、多分いるだろうという目処を立てたらしい。 その上で、勝田店長の提案もあり、恭吾が来るわけにいかず、友達ならば訪れても不審がられないのではないかと言うこと。 もし断られるようならば、「警察に行く」とマンションのインタホンで行ったらしいこと。すると扉は開かれたという。 小声で話す森さんも私が好んでここにいるわけではないことを悟っている様子だった。「で、今なら外出可能じゃない? 出て戻ろうよ。みんな心配してるよ?」「………」「浮かない顔して、どうしたの百合」 森さんが心配するのも無理はない。みんなからすれば、1ヶ月も行方不明と同じ状態だ
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隔離生活の中、百合は高津から思わぬ本音を聞くお話:助けた相手はご令嬢ep34➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード34、隔離生活の中、百合は高津から思わぬ本音を聞くお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第34話 空っぽの心(百合編)「いやあ、誰か、助けて」「無理だって。はあ。もう好きなだけ喚いてて。僕は戻るから」 柚木は部屋に戻って言った。いくら押せども叫ぼうとも何も起きなかった。渋々部屋にもどると柚木はキッチンで調理をしていた。「おかえりなさい。もうすぐできるから、待っててもらえます?」 私は力が抜けたようにリビングのソファに座り込む。キッチンテーブルに次々と料理が運ばれてくる。でも私はカーテンが開けられた神戸の海が望める高階層から景色を眺めていた。「ほら、できた。我ながらあっぱれ。百合様、食べてくださいね。夕方には社長はお戻りになるから。それまでゆっくりとしててください。ああ、今は外出も控えてくださいって、出れないけど、いずれ出れるようになるから。それまで、体調もあるだろうしゆっくりしててください。では私は隣にいますから、いつでも呼んでください」 出された食事もとらずに呆けていた
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別荘から百合は飛び出し逃げた……お話:助けた相手はご令嬢ep33➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード33、別荘から百合は飛び出し逃げた……お話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第33話 安心して?(百合編) ひどい話だ。他人である高津には、自分の命のことを先に話、血の繋がった娘には自分の意見を押し通すために真実を隠す。そんな父の姿が余計に嫌いになった。私は紅茶の到着など待たずにすぐに部屋を飛び出した。「どこに行かれるのですか?」 使用人の言葉など無視して、何も持たずに邸宅を飛び出した。 ――走った。 どこに向かっているかわからずに走った。川沿いに差し掛かった。ヒッチハイクをしようと思ったが、誰ともわからぬ人の車に乗るのは危険だと思い、川辺をずっと歩いた。 小一時間は歩いただろうか。神戸駅こちらと書かれた看板が目についた。だけど財布も携帯も持っていない私はどこに行くこともできずに、川沿いの橋桁で座り込んだ。もうすでに夜ヘッドライトが行き交う中、一人橋桁の下へと行き、身をひそめた。 明日までこのまま起きておこうと思った。だけどもう歩くのに疲れた私は、橋の下で眠っていた。明るい
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父から言い渡された言葉は余りにも……なお話:助けた相手はご令嬢ep32+【朗読動画】

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病院。百合は父と再会するが……なお話:助けた相手はご令嬢ep31+【朗読動画】

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空港で会うことなく一つの決意を秘めて東京へ向かう:助けた相手はご令嬢ep30+【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード30、空港で会うことなく一つの決意を秘めて東京へ向かう……お話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり◉第30話 ありがとう(百合編) 昨日はシャワー浴びた後、スマホの電源を切った。 ベッドに横たわり、自問自答の時間を過ごした。すぐに自宅を出て父の元へ行かなかったのは、これまでの自分の決意が馬鹿らしく思えたから。その癖、恭吾を無視したのは、自分がかわいいから。 私はわがままだ。部屋で過ごし、眠れずに朝を迎えた。 流石に今日東京に行かなければ、勝田店長に言った意味もなくなると思い、重い腰をあげて空港へと向かおうとした。スマホで電車の時間を確認しようと電源を入れたら、恭吾からのメッセージの嵐。それだけ心配しているんだと思うと彼に嘘をついてまで、東京に行く気持ちも削がれそうになった。 だから、またわがままな私が顔を出した。またもや早朝に勝田店長にメールを入れる私がいた。ダメだと思ったけど、送信ボタンを押した後だった。 電車に揺られ、伊丹空港ロビーに到着。当日便で搭乗券を買い、しばし空
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自身の気持ちにも、周りにも嘘をつく自分に嫌気が指す:助けた相手はご令嬢ep29+【朗読動画】

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百合は高津と恭吾の対峙の後を振り返る。そこに電話がなる……。助けた相手はご令嬢ep28+【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード28、百合は高津と恭吾の対峙の後を振り返る。そこに電話がなる……お話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第28話 百合 (百合編)「俺はこいつの彼氏だ!」 私の目の前に立ち、高津を寄せ付けようとさせない姿に私は鶴見恭吾の手を握り、高津と対面していた。 鶴見恭吾、彼の力強い心意気を高津の前で私は一心に受け取ることで彼に安堵感が生まれた。 この人なら私にまっすぐに向かい合ってくれると信じた。 店長のおかげでもあり、高津を店から帰らせることが出来た。その夜私は恭吾に抱かれた。 その夜、恭吾のぬくもりを感じ朝まで抱き合った。それからというもの、私は彼を恭吾と呼び、彼は私を百合と名前で呼ぶ。それがとても心地よい。 私は毎晩のように恭吾に電話や会いにいきたくなり、私は非番の日にも店に駆けつけ、恭吾の仕事終わりに食事に誘う。京都タワーのスカイラウンジ空《KUU》で落ち着いた夜を楽しんだ。その夜、恭吾は私をマンション近くまで送ってくれていた。お互いほろ酔い加減でタクシーから降りて、商店街沿
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百合の父からの手紙、書かれた番号に電話をすると――なお話:助けた相手はご令嬢ep27➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード27、百合の父からの手紙、書かれた番号に電話をすると――なお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第27話 声の主 俺の様子を見た店長が腕組みをして、疑問を投げかけた。 百合のお父さんが、わざわざ手紙で探してくれなどということを送るのか。 しかもだ。もし百合が俺のことを言っているのならば、百合から連絡が来てもおかしくないはずだと。一度書かれた連絡先に連絡を取ってみると、より内容が詳しく理解できるんではないかと言ってくれた。 俺は書かれた連絡先に電話をすることにしたが、その前に、再度この一ヶ月LINEは愚か、電話もメールもなかった百合に連絡をつけることにした。 だが、電話は発信音が鳴る前にすぐに留守電に変わった。LINEも送った。 そして百合の父親からの手紙に書かれた連絡先に電話した。 何度かのコール。そこに出たのは、父と思われる男性の声ではなかった。「高津オリエンシティです」女性の声だった。「もしもし、お客様」 女性の声にびっくりした俺は、少し黙ってしまった。「あの、
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受け取ったのは百合からの手紙……。そこには感謝の言葉と……なお話:助けた相手はご令嬢ep26➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード26、受け取ったのは百合からの手紙……。そこには感謝の言葉と……なお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第26話 手紙 総合案内に行くと、名前を確認されてある封筒を渡された。宛名には俺の名前鶴見恭吾とあった。裏面には、yuriとだけ書かれてあった。おもむろに封を開けて手紙を読む。 今、この手紙を読んでいる時、私はもう空の上なんだね。なぁーんちゃって。ちょっと黄昏モードかな? 鶴見さん……。いえっ、恭吾と出会えて本当に良かったと思ってます。あの日覚えてますか? 私を助けてくれた時のこと。果敢に向かう恭吾の姿は眩しくて、一瞬で虜になりました。 でも私を助けたことで、恭吾に苦しい思いをこれ以上させられないって思った。先日のあなたの連れ去られ事件だって、本当は私が目的だったんでしょう? それはあなたは絶対にそう言わないことはわかっていました。これ以上、あなたに迷惑をかけたくない。だから私はあなたのそばから離れる決意をします。「なっ何やねんこれ……」 これから、父と真剣に話し
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百合が恭吾の前から突然姿をした……お話:助けた相手はご令嬢ep25➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード25、百合が恭吾の前から突然姿をした……お話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第25話 アナウンス 勝田店長から突然言い渡された。「三隅さん、しばらく休むって」 百合からは何も聞いていない。というよりも突然すぎた。俺が百合とのデート中に連れ去られてから、数週間後の出来事だった。 解放された時、ちょっと口を男の拳で切っていたが、それぐらいの軽い怪我だった。百合は最初は怯えて「助かって良かった」と漏らしていた。 そもそも助かったのも、朝店に行くと宛名がない手紙ががあったからだと店長が言っていた。警察に届けを出そうとも言われたが、俺は出さずにいた。それがこんな事件になるとは思ってもみなかった。 俺は休憩時間に百合にLINEを入れた。だがそのLINE自体、仕事が終わろうが返事はなかった。 気になる。あの高津が現れた一件以来。俺たちの仲は一気に縮まった。その夜、俺は百合を抱いた。彼女の住むマンションで一夜を明かした。抱きしめた温もり。そして彼女がどうして苦しんでいるのかも確認
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恭吾は百合を抱く。その数日後、とある事件は起きたお話:助けた相手はご令嬢ep24➕【朗読動画】

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百合に放った高津の対応に激昂したお話:助けた相手はご令嬢ep23➕【朗読動画】

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高津は百合を働くカフェから連れ出そうと……。:助けた相手はご令嬢ep22➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード22、高津は百合を働くカフェから連れ出そうと……のお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第22話 揺さぶり 断ったはずだった。だが、高津は俺の言葉など聞く必要がないと言わんばかりに「用があるんだ。君には関係ない。とにかく呼んでくれたらそれでいいんだよ?」と促す。 何度もそれで押し問答。埒があかないと思った俺は、仕方なくフロアを河野くんと森さんに任せ、キッチンへと向かう。 忙しなく調理中の百合の横に立ち「三隅さん、お客様」と言うと怪訝に返す言葉。「誰ですか」「高津さん」 百合の手が一瞬ピタッと止まった。そしてまた忙しなく調理にかかる。「今忙しいって言ってもらえる?」「言ったんやけど、聞かなくて」「で、事情知ってるあなたはそれでいい訳?」 ツンケンした表情で聞き返す百合。俺は無言でその場を離れ、高津のところへ戻った。情けない。事情を知っている俺がまずは、百合を守らないと何になるんだと言う勢いだけで戻る。「君、僕の話をちゃんと聞いていたか? 仕事ということは重々承知だ。俺
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悩むある日の店舗にスーツの男たちがやってきたお話:助けた相手はご令嬢ep21➕【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード21、悩むある日の店舗にスーツの男たちがやってきたお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり21話 スーツの男 百合がモデル。しかも夏の装いって、これほぼ水着じゃないか。モデルをしてるからか、最近三隅目当ての客が増えたってことかと、納得していた。 休憩時間に雑誌をボケェっと眺めては、自分とは住む世界が改めて違うんじゃないかと思って過ごすようになっていた。 週明けからの一週間がまた始まったが、心はどこか浮ついた状態だった。夜電話で話す百合との会話も何処かギコチナイ。それを察してか、百合が問う。「どうしたの? 何考えてるの?」「えっ、なに?」「私の話聞いてないでしょ」「聞いてるって。だから……」「ほら、聞いてない。どうしたのよぉ」「あっうん、実は、モデルやってたこと」「ごめん。別に黙ってたわけじゃなくて、聞いてこなかったから、言ってなかった。ごめん」「俺のいつも癖やな」「そうよ。聞けば教えたのに」「………」「ダメ?」「いや、全然ダメとかじゃなくて、いいと思う。応援したい。け
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カフェに現れた女は助けてくれたお礼に札束をちらつかせ恭吾を惑わせるお話:助けた相手はご令嬢ep3+【朗読動画】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢ep1」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード3、カフェに現れた女は助けてくれたお礼に札束をちらつかせ恭吾を惑わせるお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第3話 笑いもの 愕然とした。仁王立ちした姿からは想像できないくらいに顔を横に傾けて、瞳をキラつかせての「ダーリン?」は一瞬で周りの空気を凍りつかせた。 見ていた菊池さん、河野《こうの》くん、森さんスタッフ全員だ。否、その女の後ろでコーヒーを飲んでいるスーツのサラリーマン男性もコーヒーコップを口につけて固まっていた。 中にはニヤけてこちらを覗きこむ仕草、朝の忙しい最中を抜けて一息ついていた中年奥様らしき二人もいる。 だけではない。俺が一番愕然として固まった。 そしてそれを平然として言いのけるこの女は、一体何者なんだとも思った。 次の瞬間に驚くべき一言が、今度は首を左に傾けての言い放った。「ねぇ、デートしない?」 なんなんだ。この女は……。拍子抜けして開いた口が塞がらないとはこの事だと改めて思う瞬間でもあった。「どうなの?」 答えに困っていると続けざまに聞いてくる
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