ふたりとも臆病になって、ふたりとも待っている
シバザクラを見たことがありますか?地面を這うように広がって、ピンクや白、紫の小さな花が一面に咲く、あの花です。桜の季節に合わせて咲くことから芝桜と呼ばれているけれど、桜とはまったく違う植物です。ひとつひとつの花は本当に小さくて、単体で見たら目立たないかもしれない。でも群れて咲くと、丘全体が染まるほどの圧倒的な美しさになる。花言葉は「燃える恋」「合意」「忍耐」「臆病な心」。英名の由来となっているフロックスという言葉は、炎を意味する言葉が語源なんだそうです。あの可憐な小さな花に、炎という言葉が宿っている。そのギャップが、なんとも言えないですよね。燃える恋と臆病な心。この真逆に見えるふたつが、同じ花に宿っているところが面白いと思いませんか。心の中では燃えている。でも、外には出せない。誰よりも強く想っているのに、その気持ちを表に出すことができない。燃えているのに、臆病。そういう状態のことを、このちいさな花はずっと昔から知っていたんですね。あなたにも、そういう気持ちがありますか?好きという気持ちは本物だとわかっている。でも、もし伝えてうまくいかなかったら。今の関係が壊れてしまったら。相手に迷惑だと思われたら。そういう不安が先に立って、気持ちを出せないまま時間だけが過ぎていく。燃えているのに、凍えているような感覚。あの苦しさは、経験した人にしかわからないですよね。そしてもうひとつ、忍耐という花言葉。ひとつひとつは弱々しくても、群れて咲くことで逆境に耐える。その姿から生まれた言葉です。あなたも今、そうやってひとりで耐えていませんか。誰にも言えないまま、その気持ちを胸の奥に押し込めて、毎日をや
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