忘れられない人がいる、それだけで霊視は視える
バラを見ると、何かを思い出すことがある。誰かに贈られたこと。誰かに贈ろうとして、やめたこと。あるいは、誰かに贈ってほしいと願っていたこと。バラというのは不思議な花で、見た目の美しさとは別に、そこに人の感情が宿っているように感じる。そしてそれは、気のせいではないのかもしれない。バラの花言葉は「愛」と「美」。この二つだけでも、どれだけ深いニュアンスを含んでいるかを思うと、ただの花とは呼べない気がする。その由来をたどると、古代にまでさかのぼる話が出てくる。美の女神ヴィーナスの涙から生まれたと伝えられ、古くはギルガメッシュ叙事詩に、ボッティチェリの絵画に、クレオパトラが入浴に使ったという記録にも登場する。何千年という時間をかけて、人は変わらずバラに想いを重ねてきたわけだ。色によっても言葉が変わる。赤は「あなたを愛します」、ピンクは「温かい心」、白は「相思相愛」、黄は「嫉妬」も含む複雑な色。斑入りのバラには「君を忘れない」という言葉が宿っている。本数にも意味がある。7本は「密かな愛」、17本は「絶望的な愛」、99本は「永遠の愛」。花を選ぶ人が、ひとつひとつにそれだけの気持ちを込めてきたという歴史が、ここにある。少し前に、Kさんという方から相談をいただいた。片思いをして3年になる相手がいて、ようやく距離が縮まりかけたと思った矢先に連絡が途絶えた、と。「忘れたほうがいいのはわかっている、でも忘れられない」という言葉が印象に残った。霊視をすると、相手の男性の周囲に複数の感情の揺らぎが視えた。Kさんに対して「大切だ」という感覚はあるが、踏み込む怖さが同居している状態だった。進みたいのに進めない、
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