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「先生の授業は充実でした」という誤用 ~名詞として使うのか、動詞として使うのか問題~

 日本語の授業の後、生徒さんが「今日の授業はとても充実でした。先生、ありがとうございました。」のように言ってくれることがあります。「充実していた」「充実感を味わえた」という意味だと思ってほめ言葉として受け取るのですが、実は「充実だ」という言い方は日本語としておかしいです。「充実」は「充実する」という動詞述語の形で使うか、「充実感」のような名詞にしなければならず、そのまま述語にはできません。  同じような問題は、初級レベルの段階でも起こります。「休みます」と「休みです」、「食べ過ぎます」と「食べ過ぎです」の2種類の述語が出てきて、どちらの形を使うべきかで迷う、あるいは、間違ってしまうことがあります。   (1) 明日は祝日だから、学校は{×休みます/〇休みです}。 (2) 風邪をひいたので、今日の授業は{〇休みます/×休みです}。 (3) お菓子を{〇食べ過ぎました/×食べ過ぎでした}。2kgも太ってしまいました。 (4) あなた、{×飲み過ぎます/〇飲み過ぎです}よ。もうやめといたら?   ただ、「充実」のような漢語の場合、中国語を母語とする学習者にとって大きな問題となります。なぜなら、中国語にも同じ漢字を使う「充实(充実)」という言葉がありますが、中国語では形容詞として使われていて、日本語と中国語で品詞が異なるからです。
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「すべからく」と「サビ」-日本語の誤用

今日は日本語の誤用の話をします。 今までなんどか著書を参考にさせていただいた評論家  呉智英氏は、日本語の誤用の指摘を得意としています。 有名なところでは「すべからく」があります。 私は知らなかったし、多分、皆さんも驚かれると思いますが、「すべからく」を「すべて」の意味で用いるのは誤りなんです。 漢字で書けば「須く」で、漢文で「須」は「すべからく…べし」と訓読されるように、「当然」「是非とも」という意味が正しいんですね。 呉氏は、自らを知的に見せたい人間が、「すべて」といえばいいものを、高級な表現のつもりで「すべからく」として、格好をつけ、却って恥をかいたのだろうとしています。 もう一つ例を上げましょう。 テレビなんかで、「〜の謎をひもとく」とか「原因を紐解く」といった形で使われるひもとく」ですが、もともとは「繙く」と書きます。 新聞なんかでも「それでも民主党の歩みをひもとけば、党の船出では鳩山の財力を・・・」といった書き方をしていますね。 これに違和感を覚える人はあまりいないでしょう。 しかし、呉氏によれば、「昔の書物は巻物であったり、厚紙の箱に入ったりしていたので、まず結び紐を解いて読んだことから元来は古典などの本を開いて調べることを意味する」んですね。    もちろん、これは呉氏の独創的な説ではありません。 「広辞苑」にも「書物の帙(ちつ)の紐を解く。一般に、書物をひらいて読む。ひもどく」とあります。 呉氏は「不思議発見!日本語文法。」との題名の本の宣伝文に「日本文法にひそむふしぎをひも解く」とあるのを取り上げ、「紐の付いたふしぎなんて見たことない。ふしぎを紐解くことはで
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へんな文章 in Web小説(二)

ごあいさつ ようこそお越しくださいました。ココナラにて校正・添削サービスを出品しております。dandy_sunと申します。よろしくお願いします。 本シリーズの概要については第一回の記事をご参照ください。  ということで、さっそく本題に進んでいきたいと思います。
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