⭐️文章のうしろにある 美しいものを感じる、ということ
⭐️文章のうしろにある 美しいものを感じる、ということ〜「イカの足2本分の文章」
昔、吉本ばななさんのエッセイで、
こんな感じの文章があった。
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文章を書くことというのは
例えばあなたの目の前を、
巨大なすごくキラキラして美しいイカが
泳ぎ去ろうとしている。
そして私はその姿を
必死で書き留めるのだけれども、
たった足2本しか書けなくて、
そのイカは泳ぎ去ってしまう。
そして不思議なことに、
このイカの足2本分の文章を読んで、
うしろにあった大きな美しいイカの姿を、
鮮明に思い浮かべることのできる人たちがいる。
正直に言うと、
私はそういう人のために、文章を書いている。
しかし、そうでない人に向けてだと、
私はまさに「イカの足2本分の文章」しか
提供できていないことになる。
だから、いつかは
「誰が見てもすごいイカ」な文章を書くのが、
私の夢です。
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あのような文豪でもそうなのだから、
私の文章が「表現しきれて」なくても、仕方ないかも。(^_^)「ビジネスライティング」的には、不正解かもしれない。でも私も同じように思う。
私も、そういう人のために 文章を書いている。
ただ「写実的にしっかり書ける」っていうことより、その文の後ろにある 美しいものに耳をすませ、「しっかり感じられる」っていうことの方を、
私は大事にしたい。
その大きなすごいイカを捉えて、
「美しい」って感動できる心とか、
あとは、人のお話や文章の後ろにある、
泳ぎ去ってしまう何か巨大な美しいものを、
しっかり捉えられる感性を持った自分でいたい。
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