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家族のうつから得られるものとは? ③うつ病家族の成長

家族がうつになった時の家族の心の変化と、経験の先にある「心的外傷後成長」とは何か、について、考えてきました。今回はそのまとめとして、◆心的外傷後成長に到達すると、どのような心境の変化があるのか◆その為に出来る取り組みは何かについて、お話したいと思います。1.心的外傷後成長の「4つの成長領域」心的外傷後成長で、どのように心が成長したか、を図る基準が4つあります。①他者との関係家族のうつ病を通じて、他者との関係にポジティブで前向きな変化が起きることがあります。例えば「他者との関係がより親密になった」「他者を、共感的に捉えたり、接することが出来るようになった」「他者とのコミュニケーションに、以前より努力するようになった」などです。家族のうつ病を支える経験を経て、コミュニケーションが表面的なものではなく、相手の気持ちに立って考えることが出来るようになるかもしれません。②新たな可能性家族のうつ病に対する「もがき」や「対処」を通して、人生に対して新たな可能性を見出すことがあります。例えば「新しい関心事をもつようになった」「変化に必要なことについて、挑戦するようになった」「自分の人生にとって良いと思う行動が出来るようになった」などです。家族がうつ病になれば、必然的にメンタルヘルスや心理学、社会福祉の情報と接するようになります。そこから新しい関心事が生まれるのは自然な流れと言えるでしょう。③人間としての強さ家族のうつ病を通じて、自分の強さを自覚するようになるかもしれません。例えば「思っていた以上に、自分は強い人間であることが分かった」「物事の結末を受け容れることが出来るようになった」「私は困難
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家族のうつから得られるものとは? ②心的外傷後成長

前回は「家族のうつ生活から得られるもの ①心の動きと回避したいもの」というコラムで、家族がうつ病になった時、多くの家族が辿るだろう心の動きについて考察しました。色んな体験や周囲の意見、自分の中の葛藤を経て現状に適応したとして、その適応が薄氷の上にあるなら、何かの拍子でまた元の不安定に戻ってしまったり、「また辛かった時にもどってしまうのでは」という不安に付きまとわれてしまいます。家族のうつ病というトラウマ的体験の先に何が得られるのか、を知って、「適応段階」の更に上を見つめることで、心の安定はより盤石になっていくのでは、ということを、心的外傷後成長の理論に沿って考えてみました。1.適応段階の先にある「心的外傷後成長」心的外傷後成長とは、●トラウマ的体験(地震や戦争被害、災害、事故、性的被害など、その人の生命や存在に強い衝撃をもたらす出来事)後にみられる心の成長●辛く苦しい経験をきっかけとした心の成長を指します。災害や事故に遭遇した人が、その後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症することがあるのは広く知られています。しかし、辛い経験をした人の全てがPTSDを発症するわけではありません。それと同じように、辛い経験をした人の全てがPTGに至る、ということでもありません。自分の人生観を一変させるような経験をした後に、その状況をどのように受け止めるのか、によって変わってきます。また、その間にいくつかの必要な要素が加わることでも変化します。うつ病になってよかった、という意味ではありません。家族(または本人)がうつ病になった、という経験を通して、新たな価値観や認知(ものの見方)を獲得するこ
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家族のうつから得られるものとは? ①心の動きと回避したいもの

家族がうつ病(その他精神疾患)になる、という状況は、言うまでもなくネガティブでショックな状況です。病気になった本人は勿論、ほとんどの家族にとっては「青天の霹靂」状態で、パニックになったり事態を恨めしく思ったりするでしょう。しかし、長い目で、本当に長い期間を経たあとで、その体験から大きく成長するケースがあります。どんな流れで、どんな要素が揃うと、辛い体験が「心の成長」へ繋がるのか、その為にどんなことが出来るのか、を、考えてみます。1.家族がうつになった時の、家族側の心の反応と変遷以前、「うつ病を受け容れるステップ」という記事を書きました。家族がうつ病になった、という事実に対しショックを受け、それを受け容れることが出来ず葛藤する時期を経て、時間をかけて適応していく、という流れがあります。適応する、ということは、その状況(家族がうつ病であること)を受け容れて生活するということです。これはとても大事なことで、受け容れることが出来ないと、日常生活がストップし、家族側のメンタルヘルスも脅かされる危険があります。とはいえ、そう簡単に適応できるものでもない。また、将来に対する不安は、時間の経過とうつの回復度が比例しなければ、むしろ高まっていってしまいます。経験者から「いつかきっと良くなるから」と言われても、自分達は違うのでは、と、否定的な意味で個別化してしまいます。自分達家族が、うつ病家族の中でも「普通ではない」と思ってしまうと、より一層相談したり助けを求めたりしづらくなってしまいます。四苦八苦して、七転八倒して、本人とケンカしたり主治医と戦ったりしながら、ようやく「これはこれとして受け容れる
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