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相手の考えを理解できるのは何歳から?~心の理論からの説明~

こんにちは!心理学研究員の原です。今日は心の理論(theory of mind)について少し触れてみたいと思います。私たちは社会生活を送る上で他者が考えていることを理解できたり、解釈できたりしますよね。けど、これは何歳頃からできるようになるのでしょうか。この問いについて発達心理学分野では、心の理論で説明してきました。心の理論とは自分以外の他者の考えや信念を理解し、他者の心の働きを捉えることであり、プレマックらによるチンパンジーなど霊長類研究から始まり次第に理論化されました。心の理論の発達をみるために用いられる実験に「サリーとアン課題」があります。この課題を3~5歳の子どもに示すと、3歳児ではまだ他者の視点に立って物事を理解するのが難しく、4歳頃から徐々に他者の視点に立って物事をを理解できるようになり、5歳児ではおおむね他者視点を理解できるようになります。バロンコーエンらの研究ではコミュニケーションの難しさを抱える自閉症児はこの課題の正答率が低いことを報告しています。今は大人の発達障害に関心が寄せられるようになり「サリーとアン課題」は応用して使われることもあります。気になった方はこの課題について調べてみてください。心の理論は発達心理学では重要な箇所なので発達系が出る大学院入試に臨む人は必ず理解しておきましょう!最後まで読んでくださりありがとうございました。
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「なぜ嘘をつくのか?」

 こちらはNHKのバラエティー番組、『チコちゃんに叱られる』(1/20放送)の内容を中心にお話します。 番組によると、「嘘をつくのは、他人の心と自分の心は違うと認知しているから」だそうです。 同じような内容が『すべては脳が実現している』(毛内拡著:総合法令出版)でも述べられています。 さて、「他人の心と自分の心は違う」についてですが、心理学の専門用語で、「心の理論」と言います。 「???」と思う人もいると思います。 人は、だいたい5歳児以降から「(外からの刺激)に対して客観視」ができてきます。これは要するに、「よそはよそ、うちはうち」と心の中で一種の'振り分け'ができるようになるということです。(16テストでは「S」と表します) しかし、それより前段階の子や発達障がい、HSPスペクトラムを備えたHSC(繊細っ子)がある子は「(外からの刺激)に対して主観視」となることが多いようです。 要するに、「全て自分事」として捉えてしまうため、いわゆる「もらい泣き」、「もらい笑い」などがよく出やすいそうです。(16テストでは「N」と表します) そのため、事実(本音)と嘘(建前)の区別が難しく、ありのままをそのまま伝えてしまうことが多いようです。または、特に「共感疲労」がたまりやすく、その状態で甘い言葉や優しい言葉に惑わされやすいです。結果、詐欺などの事件やトラブルの被害にあいやすいです。 もちろん、これらの気質特性があったとしても、育った家庭環境や何かしらの治療(薬物療法など)によっては、早い段階から「心の理論」や「(外からの刺激)に対して客観視」ができる場合もあると思います。 つまり、「嘘
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