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狭心症の治療

明けましておめでとうございます。2023年初の投稿になります。本年もよろしくお願い申し上げます。 本日は狭心症について取り上げていきます。ご自身が狭心症の方、もしくは身近な知人で狭心症の方多数いらっしゃると思います。現時点であなたないしは大切な方の狭心症の段階はどのレベルでしょうか? 狭心症とは心臓の周りを走っている動脈(冠動脈)の動脈硬化によって生じます。冠動脈が動脈硬化をきたし動脈が狭くなると、労作時に心臓全体に供給する血液の量が不足し、心臓が酸欠状態になります。これが胸の苦しさや息切れなどの症状を引き起こします。軽い狭心症であれば労作時の症状のみですが、進行してくると安静時に症状が出現したり、心機能自体の低下をきたしたりしてくる恐ろしい病気です。 各種検査を行い狭心症の診断がついた場合、その内科治療は大きく2種類に分かれます。一つはカテーテルにより狭心症の動脈硬化を機械的に押し広げ、虚血を解除する方法です。手首の細い動脈から1時間程度で行える場合が大半で、患者さんにとっては非常に低侵襲な治療となります。もう一つは薬物療法です。ニトログリセリンなどは冠動脈をわずかに広げる作用を持ち、狭心症に有効です。また、心拍数を下げ、酸素の需要を低下させ狭心症の症状を軽減させる効果のある薬も存在します。コレステロールを下げることでも動脈硬化の退縮を促すことができます。現在はこのカテーテル治療、薬物療法を併用し狭心症の治療を行っています。特定の部位の狭窄や、多数の狭窄病変が見つかった場合には冠動脈バイパス手術を外科的に行います。 狭心症は治療法が様々であり、どんどん薬物療法や各種治療も進化
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循環器内科医の性質

 私の知る限り、循環器内科はせっかちな人が多いです。それは40代から上の循環器内科。なぜかというと、心筋梗塞のカテーテル治療が世に出回り始めた時期に医者になったからだと考察しています。1990年代くらいまでは心筋梗塞は入院して安静、薬物治療が基本でした。病院にたどり着く前に3分の1のかたが亡くなり、入院してもさらにその3分の1の患者さんが不整脈や心不全で亡くなる。心筋梗塞はとても恐ろしい病気でした。2000年代になるとカテーテル治療が可能になりました。患者さんが来院後、24時間365日いつでも緊急カテーテル治療が可能な施設が増え、循環器内科医もそれに対応するよう当直、オンコール体制を充実させました。一般市民への啓蒙も進み、胸部症状は早期に救急受診することにも理解が進んだため、より一層循環器内科は夜中の仕事も増えました。私が循環器医になった以降、心筋梗塞は入院してもおそらく95%以上の患者さんが元気に歩いて退院する印象の疾患になりました。何が言いたかったかというと、そういった24時間体制のカテーテル治療に魅力ややりがいを感じた研修医が循環器内科医になっていったわけで、結果的にせっかちな人(パッとすぐに患者さんの治療をすることに魅力を感じる人)がその年代の循環器内科に多いわけです。 しかし、最近の若い循環器内科医は少しゆっくり人が多くなってきています。それは、心房細動に対するカテーテルアブレーションや弁膜症に対するカテーテル治療など戦略を十分に練って、準備を重ねてから行う手技が増えているからだと思います。心筋梗塞に対する緊急治療だけでなく、そういった分野が増えていっている為、循環器
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