コラム17 カテーテルアブレーション
心房細動のコラムでも書きましたが、不整脈の治療にはカテーテルアブレーションが有効です。カテーテルアブレーションは主に頻脈性(脈が早いこと)不整脈に用いられます。徐脈性(脈が遅いこと)不整脈に対してはペースメーカーが適応となります。
本日はカテーテルアブレーションについて特に心房細動のカテーテルアブレーションについて書きますね。なぜ心房細動のみについて書くのかというと、それは圧倒的に心房細動という不整脈が多いからです。頻脈性不整脈は他にも発作性上質性頻拍、心房頻拍、心室頻拍、心室性期外収縮、心房粗動などいろいろありますが、8割以上の患者さんは心房細動です。日本の高齢化とともにその割合はさらに増加傾向です。従ってカテーテルアブレーションに回ってくる患者さんも大半が心房細動の患者さんということになります。
心房細動のカテーテルアブレーションはx線透視装置のある部屋で行います。通称心臓カテーテル検査室です。そこで足の付け根や首のあたりから直径3mm前後のカテーテルを入れていき、最終的には肺静脈隔離術を行います。肺静脈は心房細動発症の起源として重要で、その治療によって約7―8割程度の患者さんが初回治療のみで心房細動の根治が望めます。残念ながら初回治療後に再発してしまった場合には、肺静脈以外の起源などを治療する手技を2回目以降のカテーテルアブレーションで行なっていくことが多いです。
初回治療は3Dマッピングを駆使した高周波通電治療、冷凍バルーン治療、HOTバルーン治療、レーザーバルーン治療など最先端の治療が本法では行われており、いずれも1から2時間程度で行うことができます。患者さん
0