茂吉の猫の謎
私が小学生の時です。
国語の教科書に「茂吉の猫」が載っていました。
私の記憶では、茂吉の猫は義理堅い猫だったはず・・・。
記憶を頼りにそのお話のあらすじをご紹介しますね。
茂吉は(多分)独身、一人暮らしです。一匹の猫をかわいがっていた。
その猫は、夜になると出かける。そして、ここ最近、その猫がボコボコにされて帰ってくるようになった。
茂吉は、猫が死んでしまうのではないかと心配になり、ある時、猫が夜中に出かけていくと、その後をつけた。
そこには、たくさんの猫が集まっていた。
そして、その猫たちは「次は茂吉のところに襲撃に入る」と相談をしているのだった。
茂吉の猫は「茂吉はいいやつだ、だからオラはイヤだ」と断っていた。
それで、茂吉の猫はボコボコにされていたのでした。
茂吉の猫は最後まで茂吉をかばい続け、そしてとうとうボコボコにされ尽くして死んでしまったのです・・・。
幼い私は、猫にも忠義というものがあるのだなぁ・・・などと思ったものです。おそらく、教科書に載っていた理由もその点なのではないでしょうか。
茂吉の猫は「おら、やんだ」と何度も断っていたのでした。
どんなにほかの猫たちから言われても、殴るけるの暴行を受けても、茂吉はいいやつだから、「おら、やんだ」とがんとして首を縦にふらなんだ・・・。
ぽろり・・・と泣ける話だったはずなんです。
命をはって茂吉を助けようとした、いい猫さんだったんですね。
ところがです。
最近、私、実家にいるんですけどー。
実家に「日本の民話」というシリーズ本がありまして、角川書店の全12巻のものです。
茂吉の猫が出ているのは、7巻の「妖怪と人間」の民話を
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