GitHubの契約プランと、公式CLIツール「gh」のインストール・認証手順、そして「gh」と「git」を使ったリポジトリ作成・clone・pushの基本的な流れをまとめたリファレンスです。macOSでのCommand Line Toolsの準備、WindowsでのGit導入もあわせて扱います。
前回の記事「Claudeの契約とClaude Codeのインストール手順」では、Claude Codeのセットアップ方法を紹介しました。今回はGitHub側の環境構築です。
GitHubのプラン体系
GitHubは無料のFreeプランに加え、Team・Enterpriseの有料プランを提供しています。
・Free:$0(永続無料) — パブリック/プライベートリポジトリ無制限、月2,000分のActions、500MBのPackages storage
・Team:$4/ユーザー/月〜(初年度) — Codespaces利用、月3,000分のActions、複数レビュアー・リポジトリルールなどの管理機能
・Enterprise:$21/ユーザー/月〜(初年度) — 月50,000分のActions、SAML SSO、監査ログ、データレジデンシー対応
GitHub Copilotやadvanced securityなどは、これらのプランとは別料金のアドオンとして提供されます。個人・小規模法人であればFreeプランで多くの用途をまかなえ、チームでのアクセス管理やCodespacesが必要になった時点でTeamへの移行を検討すればよいでしょう。最新の料金はgithub.com/pricingで確認できます。
事前準備:gitのインストール
「gh」コマンドはGitHub側の操作(Issue・PR・リポジトリ作成など)を担当しますが、clone・commit・pushなど実際のバージョン管理は「git」本体が行います。「gh」を使う前に「git」が使える状態にしておきます。
macOS:Command Line Tools
macOSにはgitが同梱されていないため、ターミナルで「git --version」を初めて実行すると、Xcode Command Line Toolsのインストールを促すダイアログが表示されます。ダイアログが出ない場合は、「xcode-select --install」を実行して明示的にインストールします。Homebrewを使っている場合は、「brew install git」でHomebrew版のgitを入れてもよいです(Command Line Toolsのgitより新しいバージョンを使いたい場合に有用)。
Windows:Git for Windows
Windowsにはgitが標準搭載されていないため、Git for Windowsの公式インストーラーを使うか、WinGetでインストールします。「winget install --id Git.Git -e --source winget」を実行します。Git for Windowsを入れると、Git Bash(bashシェル環境)が使えるようになります。前回の記事で紹介したClaude Codeのように、ツールによってはGit Bashの有無で動作が変わるため、Windowsで開発を行うなら基本的に導入しておくとよいでしょう。インストール後は新しいターミナルウィンドウを開いてから「git --version」で確認します。
Linux
Debian/Ubuntuは「sudo apt install git」、Fedora/RHELは「sudo dnf install git」でインストールできます。
ghコマンド(GitHub CLI)のインストール
macOS:Homebrew(推奨)
公式ドキュメントもHomebrew経由のインストールを案内しています。Homebrewが未導入の場合は、先にHomebrew自体をインストールします(公式サイトのインストールスクリプトを実行)。インストール完了後、ターミナルに表示される指示に従ってPATHを通します(Apple SiliconのMacでは「/opt/homebrew/bin」、Intel Macでは「/usr/local/bin」にHomebrewが配置されます)。導入済みかどうかは「brew --version」で確認できます。Homebrewが使える状態になったら、「brew install gh」でghコマンドをインストールします。アップグレードは「brew upgrade gh」で行います。MacPortsを使う場合は「sudo port install gh」(コミュニティ管理)も選択できます。
Windows:WinGet(推奨)
「winget install --id GitHub.cli --source winget」でインストールします。アップグレードは「winget upgrade --id GitHub.cli --source winget」で行います。WinGetインストーラーはPATHを変更するため、Windows Terminalなどを使っている場合、変更を反映させるために新しいウィンドウを開き直す必要があります。その他、Scoop(scoop install gh)やChocolatey(choco install gh)でもインストールできますが、これらはコミュニティ管理でGitHub公式のサポート対象外です。公式のプリコンパイル済みexe/msiバイナリもGitHub CLIのリリースページから入手できます。
Linux:apt / dnf
Debian/Ubuntuでは、GitHub CLIの公式リポジトリ(署名鍵の登録込み)を追加したうえで「sudo apt install gh」を実行します。Fedora/RHEL(dnf5)では、「sudo dnf install dnf5-plugins」の後、GitHub CLIの公式リポジトリ設定ファイルを追加して「sudo dnf install gh」を実行します。具体的なコマンドはGitHub CLI公式リポジトリの案内を参照してください。
認証(gh auth login)
インストール後、「gh auth login」コマンドで認証します。ブラウザでのログインが最も簡単な方法です。
対話式のプロンプトで以下を選択していきます。
・What account do you want to log into? → GitHub.com(社内Enterprise Serverの場合は別選択肢)
・What is your preferred protocol? → HTTPSを選んでおくと、後述のpush時もそのままGitHub CLIの認証情報が使われて楽になります
・How would you like to authenticate? → Login with a web browserを選ぶとワンタイムコードが表示され、ブラウザでの認証だけで完了します
認証が完了したかどうかは、「gh auth status」「gh --version」で確認できます。
基本操作:リポジトリ作成・clone・push
「gh」を使うと、ブラウザを開かずにターミナルだけでリポジトリの作成からpushまで完結できます。
新規リポジトリの作成
手元にあるディレクトリをそのままGitHub上のリポジトリにするには、ディレクトリ内で「git init」を実行した後、「gh repo create my-project --private --source=. --remote=origin --push」を実行します。「--private」は非公開リポジトリとして作成する指定(公開する場合は「--public」)、「--source=.」で現在のディレクトリをリポジトリ本体とし、「--remote=origin」でリモート名originを設定、「--push」で作成と同時に初回pushまで行います。
既存リポジトリのclone
「gh repo clone owner/repo-name」でcloneできます。内部的に「git clone」を実行しつつ、認証情報をGitHub CLI側から引き継ぐため、HTTPSでもトークン入力を求められません。「git clone github.com/owner/repo-name.git」(先頭に https:// を付けて実行してください)のように、gitコマンドを直接使ってもよいです。
変更のpush
「git add .」「git commit -m "変更内容の説明"」「git push」の順で行います。初回pushでリモートブランチが未設定の場合は、「git push -u origin main」のように追跡ブランチを指定します。以降は「git push」だけで同じブランチにpushできます。プルリクエストを作る場合も、ブランチを切って(git checkout -b feature/my-change)push(git push -u origin feature/my-change)した後、「gh pr create --fill」でghコマンドのままプルリクエストを作成できます。
まとめ
・個人・小規模利用はFreeプランで十分です — プライベートリポジトリも無制限に作成できます
・macOSはCommand Line Tools、WindowsはGit for Windowsが前提です — どちらもOS標準にはgitが入っていません
・ghコマンドはWindowsならWinGet、macOSならHomebrewが公式推奨です — Scoop/Chocolatey/MacPortsはコミュニティ管理です
・「gh auth login」のブラウザ認証が最も簡単です — 一度ログインすればHTTPS pushでもトークン入力は不要になります
・「gh repo create --push」で作成からpushまで一気通貫です — 手元のディレクトリをそのままGitHub上のリポジトリにできます
次回は、エディタ「VS Code」のインストールと、Claude Code・GitHub連携の使い方を紹介します。