雑誌、現代思想の特集「アラビア哲学」ーもうひとつの哲学史へ(青土社)
最近、これを一日一稿づつ読んでいます。
この中で面白いチャートを見つけました。
「哲学者を生ききる」 スフラワルディーの生と思想 宮島舜P72
スフラワルディーというアラビア哲学者について論じられているのですが、
著者によれば回暦582年ジュマーダー・アーヒラ月の七つのプトレマイオス惑星が天秤宮において合となった日(西暦1189年9月15日)に完稿をえたという『照明哲学』は、二つの部からなる(正確にはこれに「序文」と末尾の「著者からの勧告」がつく)。
引用ー現代思想の特集「アラビア哲学」P74下段14行
とあります。
プトレマイオス惑星というのは、月、太陽、水星、金星、火星、木星、土星の7天体。合はここではひとつのサインに揃うということかと思います。
実際に、天文ソフトとチャートで見てみました。
設定した情報は不正確なものですが、ひとまず天秤座に集まっていること分かれば…ということで諸々お許しくださいね。
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場所はアレッポで出してみています。
トロピカル方式。
天文ソフト・ステラリウムの画像です。
オレンジの半透明の太い線は私が描き入れました。180°~210°。ここが黄経で天秤座にあたります。(この太線の縦幅に意味はありません。正確な黄緯の幅にすると全体に覆いかぶさるようになってしまい分かりづらくなるので)
左から月、火星、水星、土星、金星、木星、太陽と並んで天秤座に収まっています。
15日だと黄経はまだ180°に届かなかったので翌日の16日、
太陽が黄経180°を過ぎてからの日没の時刻に設定してみました。
月を天秤座にもってこないといけないので日時が限られてきますね。
もしかしたらステラリウムの計算の設定を変えると日にちも変わってくるかもしれません。
ASTROSEEKでチャートを出してみました。
こちらも太陽と月を天秤座に入宮させるために日時を調整しています。
7天体が完全に天秤座に集まります。
※7天体は太陽から離れていれば夜空で目視できる天体。
※このチャートには天王星、海王星、冥王星が表示されていますが、当時はまだ発見されていません。
この日に自分の主著となる哲学書が完成したと記しているということは、イレクションされているということなのだと推察します。
哲学者が、自分にとって重要な日に、こういった珍しく力強い天体配置を記しているということが非常に興味深いです。この日は自分の著作物の誕生日にあたるわけですから、やはり強い想いが込められていたということのあらわれでしょうし、著作物に威厳を与える効果を狙っていたと思います。
で、占星術家からは「ほとんどコンバストでいいのか?」など、細かいつっこみが入りそうですが、私はここではそれらはあまり重要ではないと考えています。分かりやすい派手さが優先されているような気もしますし、完成させた哲学書のタイトルがそもそも「照明哲学」ですから、その内容とチャートの象意が深く共鳴している可能性も充分あるな…なんて考えたりするのがまた楽しいのです。(スフラワルディーの哲学と生き方については論文の中で紹介されていますのでご興味のある方はぜひ手に取ってみられてください)
完全な天秤座ステリウムの日に誕生した哲学書が、800年以上経った今も生き続け研究されているのですから、不思議な気持ちにさせられます。
また何か気づいたら書き足していきます。
もし何か間違えなどお気づきの点ございましたらお知らせただけますと幸いです。
SHINO