人混みに行くと、帰ってから何時間も動けない。
雑談の輪に入ると、何を話していいか分からなくなる。
人の機嫌が、部屋に入った瞬間に分かってしまう。
こういう話をすると、「気にしすぎだよ」と言われた経験がある方は多いと思います。
使い道が決まれば、消耗は減る
ここで話したいのは、なぜ疲れるかではありません。その感度をどこで使うかのほうです。
30年、学校で子どもと大人を見てきて思うのは、敏感な人ほど相手をよく見ているということです。
表情の細かい変化、声のトーン、場の空気。
受け取っている情報量が単純に多いので、同じ時間を過ごしても消耗が早くなります。
これは弱さではなく、処理している量の違いです。
同じ距離を歩いても、荷物が多ければ先に疲れるのと同じことです。
問題は、その感度を使う場所が決まっていないことのほうです。
「向いていない場所」で消耗していないか
敏感さが不利に働くのは、情報が多すぎる場所です。
大人数の雑談、常に人が動いている職場、雑音の多い空間。
ここで無理を続けると、感度そのものを嫌いになっていきます。
「こんな性格じゃなければ」と思い始めたら、だいたい場所のほうが合っていません。
反対に、同じ性質がそのまま強みになる場面もあります。
一対一の対話。
相手の変化に気づく必要がある仕事。
細かい違いを見分ける作業。
ここでは、気づいてしまうことが仕事の質そのものになります。
変えるのは性格ではなく、置き場所
よくあるのが、「もっと強くならなきゃ」と自分を作り変えようとすることです。
でも、感度は下げられません。
無理に下げようとすると、今度は自分の感覚が分からなくなって、別の不調が出てきます。
変えられるのは、どこにいるか、誰といるか、どれくらいの時間いるか、のほうです。
たとえば、人と会う予定を週に何件まで、と決める。
大人数の場に出た日は、その後に何も入れない。
回復に必要な時間を、最初から予定に組み込んでおく。
性格を変えるより、こちらのほうがずっと現実的です。
4つの質問で、自分のパターンを見つける
次の4つに答えてみてください。
1. どんな場所にいると、いちばん早く疲れますか
2. 一人になると、どれくらいで回復しますか
3. 人といて疲れないのは、どんな相手ですか
4. 気づいてしまう力が、役に立った場面はありますか
4つ目に答えられた人は、すでに使い道を知っています。
思いつかなかった人は、まだ使う場所が決まっていないだけで、能力がないわけではありません。
完璧に整えなくていい
全部の予定を理想どおりに組めることは、まずありません。
断れない集まりもあるし、急に人と会う日もあります。
大事なのは、消耗する日があると分かったうえで、その前後をどう置くかです。
避けることより、戻し方を持っているほうが、長く続きます。
自分の場合はどうか、を決める
ここまで一般論として書きましたが、実際には「どこで消耗して、どこで回復するか」は人によってまったく違います。
自分の場合はどのパターンなのかを、一度言葉にして整理してみてください。
「なぜ地球になじめないのか」では、その人がどこで消耗して、どこでなら力を出せるのかをお伝えしています。
性格を変える話ではなく、置き場所を決める話です。