「誰にも言えない…」家族の病気や介護で、心と体が限界を迎える前に

記事
コラム
「本人は家に帰りたいけれど、家族に迷惑をかけたくない」
「家族はできることはしてあげたいけれど、介護でもう限界…」

私は20年間、看護師として救急や腫瘍内科、緩和ケアの現場で、様々なご家族の形を見てきました。

病気を抱えるご本人と、それを支えるご家族。
お互いのことを一番に思っているのに、心配をかけまいとするあまり、想いや考えを素直に言葉にできていない方が本当に多かったように思います。

ご本人が口にした「家族への感謝」をお伝えすると、「そんなこと言ってたんですか」と涙ぐんで喜ばれるご家族。
昨晩の辛そうだった様子をお伝えすると、「私に心配をかけないためか言ってこなくて…」と、どこか寂しそうにされるご家族。

また、面会後の廊下でそっと声をかけると、「昨日よりしんどそうで…。毎日来たいけど、苦しむ姿を見るのが辛いんです」と、張り詰めていた糸が切れたように涙をこぼされる方もいらっしゃいました。

そんな時、ご本人が少しでもその人らしく過ごせるようにと「お好きなものを教えてください」と伺うと、「あの人は〇〇が好きで…」と思い出をたくさん話してくださいます。
「〇〇なら病院でもできるので、本人とも相談して取り入れてみますね」とお伝えした時の、「嬉しいです」というご家族の笑顔。
「本人のために何かできている」と感じられることが、ご家族の心の支えにもなっていたのではないかと思っています。

私はいつも、そんなご本人とご家族の「心をつなぐ橋渡し」ができる存在でありたいと思い、看護と向き合ってきました。

今、これを読んでくださっているあなたも、大切なご家族のために必死に頑張るあまり、自分の本当の気持ち(辛さや限界)に蓋をしていませんか?

お互いを大切に思っているからこそ、ご家族には直接言えない本音や、どうしようもない愚痴があるはずです。
「苦しむ姿を見るのが辛い」「もう疲れた」「どうしていいか分からない」
そんな行き場のない感情は、第三者である私に全部吐き出してください。

医療現場でご家族の葛藤に寄り添ってきた看護師として、あなたの思いを丸ごと受け止めます。どうか、一人で抱え込んで限界を迎える前に、頼ってください。


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