AIに資料確認のメールを書いてもらったのに、「堅すぎる」「何を頼みたいのか分かりにくい」と、ほとんど書き直していませんか。
次に頼むときは、言い回しを細かく直す前に、「誰に送るか」「何をしてほしいか」「どんな形で返すか」を伝えてみてください。
今回は、同僚への資料確認メールを題材に、依頼文から完成形までを一つの見本で示します。
1.「丁寧に」より、相手との関係を伝える
初めて連絡する取引先と、毎日やり取りする同僚では、必要な挨拶や説明の長さが違います。
「丁寧なメールにしてください」だけでなく、「同じチームで日頃からやり取りする同僚へ、社内向けの自然な敬語で」と書くと、希望する距離感を具体化できます。
2.相手にしてほしいことを一つ決める
「資料を見てください」だけでは、誤字を探すのか、金額を確かめるのか、企画に意見を出すのかが曖昧です。
例えば「2ページ目の日程に誤りがないか確認してほしい」と決めます。期限と返信方法も、実際に決まっている内容を添えましょう。
AIへの依頼を整える作業は、メールで何をお願いするかを自分で整理する作業でもあります。
3.3つの情報を、依頼文にまとめる
以下は、架空の社内依頼を使った独自の説明用見本です。特定のAIツールで得た実測結果ではありません。
【AIへ渡す依頼文】
社内向けの確認依頼メールを作成してください。
〈誰に送るか〉
同じチームで、日頃からやり取りする同僚。
〈何をしてほしいか〉
共有済みの説明資料の2ページ目について、日程の表記に誤りがないか確認してもらう。
期限は10月29日17時。
誤りがある場合は該当箇所を、ない場合は「修正なし」と返信してもらう。
〈どんな形で返すか〉
件名1つと本文4〜6文。
社内向けの自然な敬語にする。
時候の挨拶や過度にかしこまった表現、補足説明は付けない。
上記にない日程、添付ファイル、約束は追加しない。
【メールの完成形の見本】
件名:説明資料2ページ目の日程確認のお願い
お疲れさまです。
共有済みの説明資料について、2ページ目の日程に誤りがないか確認をお願いします。
10月29日17時までに、誤りがあれば該当箇所を、なければ「修正なし」と返信いただけますか。
よろしくお願いします。
4.残った違和感を、一つずつ伝える
まだ堅い文章になった場合は、「もっと自然に」だけでなく、直したい箇所を指定します。
例えば「『ご査収ください』ではなく『確認をお願いします』にしてください」と伝える方法があります。
GoogleとAnthropicの公式資料でも、指示や背景を具体化し、回答を見ながら依頼を調整する考え方が紹介されています。ただし、条件を伝えれば毎回そのまま使えるとは限りません。送信前には、期限・確認範囲・返信方法が意図どおりか確かめてください。
今日やること:次の依頼に3行を足す
次にAIへメールを頼む前に、この3行を埋めてみましょう。
誰に送るか:
相手に何をしてほしいか:
どんな長さ・文体・形式にするか:
最初は、顧客情報や社内機密を含まない架空の題材で試してください。実際の業務情報を入力するときは、会社で認められたツールと入力ルールを確認します。
AIへの依頼の組み立て方を整理したい方は、プロフィールの提供サービスもご覧いただけます。
参考情報
・Google AI for Developers「Prompt design strategies」
・Anthropic/Claude Help Center「My prompt isn’t giving me a helpful answer.」(ページ記載日:2026年3月16日)
最終確認日:2026年10月27日
※依頼文と完成形は説明用の架空例です。掲載した依頼文の実機検証・効果検証は行っていません。