ファイル保存場所が属人化している会社

ファイル保存場所が属人化している会社

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■そのファイルはどこに保存されていますか

業務で作成した資料、見積書、契約書、設計書、議事録。会社には様々なファイルが存在します。しかし実際に確認すると、「担当者のパソコンにあります」という会社を意外と多く見かけます。私はこの回答を聞くと少し心配になります。なぜなら、そのファイルは会社の資産なのに、会社が管理できていない可能性があるからです。

■本人は困っていません

属人化が厄介なのは、本人が困っていないことです。デスクトップに保存している。マイドキュメントに保存している。自分だけが分かるフォルダ構成になっている。本人は毎日使っています。だから問題を感じません。しかし他の人はどうでしょうか。担当者が休暇を取った。異動した。退職した。その時に初めて問題になります。

■私自身が見たケース

以前確認した会社では、重要な業務資料が担当者のパソコンだけに保存されていました。共有フォルダにもありません。クラウドストレージにもありません。バックアップ対象にもなっていませんでした。
担当者へ聞けばすぐ出てきます。しかし担当者がいなければ誰も探せません。その状態を見て私は、「その資料は会社の資産ではなく担当者の資産になっている」と感じました。また最近増えているのが、SharePointやGoogle Driveを利用しているにもかかわらず、共有フォルダではなく個人のマイフォルダを共有して運用しているケースです。利用者本人は便利です。しかしアカウントが削除されたらどうでしょうか。退職者アカウントの整理を行った結果、会社の重要な資料まで一緒に消えてしまう可能性があります。

■ファイルは残っていても探せない

さらに厄介なのは、ファイルが消えていないケースです。存在はしています。しかし見つからないのです。どこに保存されているか分からない。フォルダ構成が分からない。ファイル名のルールがない。最新版がどれか分からない。こうした状態になると、ファイルは存在していても利用できません。私は実際に、探す時間の方が作る時間より長い会社も見てきました。

■クラウドを導入しても解決しません

最近はOneDriveやGoogle Drive、SharePointを導入している会社も増えています。しかしクラウドを導入しただけでは解決しません。共有フォルダを使わない。個人領域だけ使う。フォルダルールがない。担当者ごとに管理方法が違う。マイフォルダを共有フォルダ代わりに使っている。これでは保存先がクラウドに変わっただけです。属人化はそのまま残ります。特にマイフォルダ共有は、利用者から見れば便利ですが、会社から見ると非常に危険な運用です。

■私が確認するポイント

私が確認するのはストレージの種類ではありません。会社として管理できる状態になっているかです。具体的には、共有ルールがあるか。保存場所が決まっているか。管理職を含む第三者がファイルを探せるか。担当者変更時に引継ぎできるか。バックアップ対象になっているか。個人フォルダへ重要資料が保存されていないか。こうした点を確認します。重要なのは保存することではなく、会社として利用できる状態にすることです。

■属人化している会社に共通すること

こうした会社に共通するのは、今まで大きな問題が起きていないことです。担当者が長く在籍している。本人に聞けば分かる。だから改善する必要を感じません。しかし担当者が異動した時、退職した時、パソコンが故障した時、アカウント削除を行った時に問題が表面化します。その時になって初めて、「会社のファイルだと思っていたが、実際は担当者しか管理していなかった」ことに気付くのです。

■まとめ

ファイルを保存していることと、会社が管理できていることは別です。
会社の資料、契約書、見積書、業務文書は会社の資産です。管理職を含む第三者でも必要な時に探せるか。担当者が変わっても利用できるか。個人フォルダやマイフォルダ共有に依存していないか。その視点で一度確認してみることをおすすめします。

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