社長しか管理者権限を持っていない会社

社長しか管理者権限を持っていない会社

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■管理者権限を持っているので安心ですか

Microsoft 365やGoogle Workspaceを導入した際、最初に管理者アカウントを作成します。そして気付くと「管理者は社長だけ」という状態になっている会社を見かけます。
一見すると問題はありません。社長が管理しているのであれば安全そうにも見えます。しかし私はこの状態を見ると少し気になります。なぜなら、会社の資産なのに会社として管理できていない可能性があるからです。

■社長しか知らない状態は危険です

実際に確認すると、管理者IDは社長しか知らない。パスワードも社長しか知らない。多要素認証も社長のスマートフォンだけ。というケースがあります。
普段は問題ありません。しかし社長が不在になったらどうでしょうか。スマートフォンが故障したらどうでしょうか。パスワードを忘れたらどうでしょうか。会社のメールもアカウントも誰も管理できなくなる可能性があります。
私はむしろ「社長に何かあったら」という話よりも、「社長が忙しくて対応できない」方が現実的だと思っています。メールアカウントを追加したい。退職者アカウントを削除したい。ライセンスを変更したい。そんな時に社長しか管理できない状態だと業務が止まってしまいます。

■管理者権限は会社の資産そのものです

管理者権限があればユーザー追加、アカウント削除、ライセンス変更、メール設定変更、セキュリティ設定変更などが行えます。つまり会社のIT基盤そのものを管理できる権限です。
そのため「誰でも管理者にする」のは危険です。しかし逆に「社長しか管理者がいない」のも危険です。
重要なのは管理者を減らすことではありません。会社として管理できる状態を作ることです。

■実際によくある問題

私が確認する環境では、社長が管理者になっているものの、管理画面へ最後にログインしたのが数年前だったり、ライセンスの管理方法が分からなかったり、退職者アカウントの削除方法が分からなかったりするケースがあります。
社長は経営が本業です。営業もあります。資金繰りもあります。人事もあります。IT管理だけをやっているわけではありません。だからこそ悪意なく属人化してしまうのです。
また、管理者アカウントの情報を社長の手帳だけに記録していたり、社長のスマートフォンだけで多要素認証を受けていたりするケースもあります。これでは会社の資産ではなく、社長個人の資産になってしまいます。

■私が確認するポイント

私が確認するのは管理者が何人いるかではありません。まず確認するのは会社として管理できる状態になっているかです。
具体的には、管理者は誰か、副管理者はいるか、認証方法を共有できるか、緊急時の対応手順があるか、担当者変更時に引継ぎできるか、こうした点を確認します。管理者権限の数よりも、継続して管理できる仕組みがあるかの方が重要です。

■社長しか管理者がいない会社に共通すること

こうした会社に共通するのは、今まで大きな問題が起きていないことです。だから見直す機会もありません。
しかし問題が発生した時は深刻です。ログインできない。ライセンス変更ができない。アカウント追加ができない。退職者対応ができない。その時になって初めて「社長しか管理方法を知らなかった」という事実に気付くことがあります。

■まとめ

社長が管理者であること自体は問題ではありません。問題なのは社長しか管理方法を知らない状態です。
会社のメール、クラウドサービス、アカウント、ライセンスは会社の資産です。だからこそ個人ではなく、会社として管理できる状態を作ることが重要だと考えています。

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