鑑定書は「命式→五行のバランス→通変星→大運・年運→まとめ」の順に並べると、受け取った方が上から読んで話がつながります。その手前の命式づくりでは、立春と節入り、23時台の生まれ、地方時の補正の3か所で結果が変わりやすいので、どの出し方を採ったかを鑑定書に1行残しておくと、あとで困りません。
(文中の暦の日時は、国立天文台の暦要項で2026年10月31日に確かめました)
チャットや対面で四柱推命を見ている方が、鑑定書をPDFにまとめてお渡しするときの型です。
1. 命式を出すときにつまずく3か所
1つ目は、年と月の切りかわりです。四柱推命の1年は立春から始まり、月は毎月の節入りで変わります。カレンダーとは境目がずれるので、2月3日生まれの方は多くの場合、前の年の干支になります。3月4日生まれでも、その年の啓蟄より前なら月柱は寅の月です。
これからの時期に気をつけたいのが、来年の運勢を見る鑑定です。2027年の立春は、2月4日10時46分にあたります。2027年の1月に「今年の運勢」を聞かれたら、その時点はまだ2026年の丙午の年の中です。
節入りの時刻は資料によって1分ほど違うこともあるので、境目から数分以内に生まれた方は、どちらの月で読んだかを書いておきます。
2つ目は、23時台の生まれです。子の刻は23時から1時にまたがるので、23時で日付を変える出し方と、0時で変える出し方があります。23時で変えるなら、日柱は翌日のものを使う形です。0時で変えるなら、日柱はその日のままで時柱だけを子の刻にし、時柱の天干は翌日の日干から出します(夜子時)。出し方しだいで、日干そのものが変わることもあります。
3つ目は、地方時の補正です。日本の時計は東経135度が基準なので、生まれた場所の経度との差を「(経度−135)×4分」で時刻に足し引きします。東京ならおよそ19分足し、福岡ならおよそ18分引く計算です。東京で10時50分に生まれた方は、補正すると11時9分ごろになり、時柱が巳の刻から午の刻に移ります。補正を使うかどうかも、流派で分かれる所です。
蔵干を本気で取るか、節入りからの日数で選ぶかで通変星が変わるのも、同じ種類の違いです。どれが正しいかを決める話ではないので、命式の表の下に「立春・節入りで切りかえ、日の切りかえは0時、地方時の補正なし」のように採った設定を1行入れておきます。ほかの占い師にも見てもらったお客さまに「結果が違う」と言われたときも、この1行が説明の手がかりになります。
2. 生まれた時刻が分からないお客さまの書き方
時刻が分からなくても、年・月・日の3本の柱で鑑定はできます。時柱の欄は空けたままにせず、「時刻不明のため、年・月・日の三柱で読んでいます」と書いておきます。空欄だと書き忘れに見えてしまうからです。
時柱まで読みたいときは、12の時間帯の候補を並べて、お客さまと話しながら絞る方法があります。時柱は晩年や、子ども・部下との関わりを表すとされるので、「年を重ねたらどんな暮らしをしたいか」を聞いて、しっくりくる候補を選ぶやり方です。このときは鑑定書に「時刻は仮(午の刻)」のように書き、お客さまにも仮で読んでいると伝えます。子の刻は23時台と0時台で日柱や時干が変わることがあるので、前半と後半に分けて候補に入れます。
母子手帳に時刻が書いてあることも多いので、次の鑑定までに調べてもらうのも手です。
3. 鑑定書に入れる順番
命式の表を最初に置き、日干をご本人の芯として紹介します。甲なら大樹、丙なら太陽のように自然のたとえを添えると、四柱推命に詳しくない方にも入口ができます。
次は五行のバランスです。多い五行は持ち味、少ない五行は意識して取り入れると楽になる所として書きます。少ない五行を欠点のように書かないこと、体の不調と結びつけないことは気をつけたい所です。
通変星は、月柱の星を中心に仕事や役割の話へつなげます。大運・年運では、いまどの10年の中にいるのか、今年と来年がどんなテーマなのかを書きます。大運の切りかわりは、生まれた日から節入りまでの日数を3で割って出すので、人によって0歳台から10歳くらいまでと幅が広めです。切りかわる年齢を書いておくと、お客さまがご自分の経験と照らし合わせやすくなります。
まとめに書くのは、ご相談への答えと、今日からできることを1つだけです。用語の説明は、その鑑定書に出てきた用語だけを最後に並べると、読む側の負担が減ります。
4. チャット用・画像・PDFの使い分け
チャット鑑定なら、文章をそのまま貼る形で十分です。【命式】【今年と来年】【まとめ】のように区切り、1つの区切りを5〜6行までにすると、スマホの画面でも追いやすくなります。
あとでスマホで見返したい方に向いているのは、縦長の画像です。命式の表と、いちばん伝えたい一言だけを1枚に入れ、文字は拡大しなくても読める大きさにします。
じっくり読みたい方や、料金をいただく総合鑑定にはPDFです。表紙、命式、五行、大運・年運、鑑定文、用語の説明を、上の順番のまま綴じます。表紙に屋号を入れておくと、見返したお客さまが次に申し込むときの手がかりになります。
5. 鑑定後の記録(カルテ)に残すこと
鑑定が終わったら、その日のうちに次のことをカルテに残しておくと役に立ちます。
・生年月日と、時刻が分かるか(仮で読んだなら、どの刻で読んだか)
・命式を出したときの設定(日の切りかえ、地方時の補正と生まれた場所)
・ご相談の内容と、そのとき伝えたこと
・次に節目になる年(大運の切りかわり、空亡の年)
次の鑑定の前にカルテを開けば、前回なにを伝えたかを読み返してから話を始められます。設定まで残すのは、次回うっかり別の出し方で命式を出して、前回と話が食い違うのを防ぐためです。
生年月日は個人情報です。鑑定のために預かったことを伝え、ほかの目的には使わないようにします。パソコンに残すなら、ときどき控えを取っておきましょう。
6. 手打ち・表計算・ソフト、どれで作るか
手打ちなら、命式は万年暦などで出し、文書のひな形に打ち込みます。文章を自由に書けるかわりに、1人分に時間がかかるのが難点です。ひな形に見出しと注意書きだけでも入れておくと、毎回の作業が少し減ります。
表計算なら、命式を式で出せます。ただ、節入りの時刻の表や23時台の扱いを自分で組み込む必要があり、間違いが出やすいのは境目の生まれです。
鑑定ソフトなら、計算から鑑定文の下書き、PDFまでがつながります。そのぶん大事なのが、ソフトの出し方がご自分の流派と合っているかどうかです。
どの方法でも、手元の鑑定例の生年月日を3〜5人分入れて、ふだん出している命式と同じになるかを比べてから使いはじめると、あとで食い違いに悩まずにすみます。
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