インスリンバイアルを渡すとき、注射器の確認も一緒に

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インスリンのバイアル製剤を扱う店舗では、薬の名前や投与単位とあわせて、実際に使う注射器まで確認しておきたいと思います。

PMDAは2026年4月の医療安全情報No.73で、インスリン専用注射器を使用せず、単位換算を誤ったために過量投与となった医療事故やヒヤリ・ハット事例が繰り返し報告されているとしています。今週の新しい改訂ではありませんが、薬と器具の組み合わせを見直す材料になります。

バイアルを使っている方が対象

今回の資料は、インスリンバイアルから薬液を調製する場面についての注意喚起です。ペン型製剤の患者さんに、注射器で薬液を取り出す方法を勧める話ではありません。

PMDAは、バイアル使用時にはインスリン専用注射器を使用し、注射器に「単位」または「UNITS」の表示があることを確認するよう示しています。

自分なら、まず自店のバイアル製剤の取扱いと、使用中の患者さんがいるかを確認します。お渡しする器具がある場合は、製品名と表示を現物で確かめ、薬歴にもどの器具を確認したか残すようにします。

患者さんへの聞き方を決めておく

例えば「このお薬を打つとき、どの注射器を使っていますか。普段の器具が分かるものはありますか」と聞いておけば、手元の器具と説明が合っているかを確認するきっかけになります。

「細い注射器」「いつものもの」といった説明だけでは製品を特定できない場合もあります。その場で分からなければ、一般の注射器を代用品として案内することは避け、製品や使用方法を確認してから説明します。

家族や訪問看護師が投与に関わっている場合は、誰が、どの器具で準備しているかも確認項目にできます。これは薬局での確認方法の提案です。投与量の変更や、薬局独自の単位換算を指示するものではありません。

セットで確認しても、保管条件は別に見る

PMDAは、バイアルと専用注射器をセットで配置する、バイアルに専用注射器へ誘導するタグを付ける、一般注射器の保管場所にインスリンには使わない旨を表示する、といった工夫を紹介しています。

ただし、同じ場所にまとめる前に保管条件を確認します。資料にも、専用注射器を冷蔵保管する場合は製造販売業者への確認が必要と記載されています。薬と器具を取り違えにくい配置にすることと、同じ冷蔵庫に入れることを混同しないようにします。

朝礼で共有するなら

「インスリンバイアルをお渡しする際は、使う注射器も確認しましょう。PMDAは専用注射器の使用と、『単位』または『UNITS』の表示確認を呼びかけています。器具が特定できない相談は薬剤師へ共有し、代用品を即答しないようにします。」

今週は、対象の患者さんがいるか、器具について聞かれたときに現物や製品情報を確認できるかを、担当者間で合わせておくとよいと思います。

出典
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)
PMDA医療安全情報No.73(2026年4月)
「インスリン専用注射器の使用について ~投与量の誤りが重大な健康被害につながるおそれがあります~」

※2026年10月25日に確認した上記資料に基づきます。薬局での確認方法と共有文は提案です。個別の使用方法は、処方内容、対象製品と器具の最新の電子添文・取扱説明書、患者さんの状況を確認して判断してください。
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