AIを使ったアプリ制作では、アイデアや機能案より先に「どの状態になれば完成か」を決めておくことが大切です。
完成条件が曖昧なまま依頼すると、作り始めてから追加したい機能が増えたり、修正の終わりが見えなくなったりします。依頼者と制作者が同じ基準で確認できるよう、最初に5項目を整理しておきましょう。
【1.何を解決するアプリか】
「便利なアプリ」では、必要な機能を決められません。誰が、どの場面で、何に困っているのかを一文にします。
例:やることが増えすぎた人が、その日に優先する3件だけを選び、完了を確認できるアプリ。
目的が複数ある場合は、初回版で解決する課題を一つに絞ります。中心課題を決めると、必須機能と追加機能を分けやすくなります。
【2.誰が、どの端末で使うか】
対象ユーザーは年齢や職業だけでなく、利用場面まで書きます。
・スマートフォンとPCのどちらを使うか
・毎日使うか、必要なときだけ使うか
・通信できない場所でも使うか
・一回の操作に使える時間は何分か
・文字の大きさや説明量に配慮が必要か
同じ機能でも、移動中に片手で使うアプリと、PCでまとめて入力するアプリでは画面設計が変わります。
【3.初回版に必要な機能は何か】
機能を「完成に必須」「公開後に検討」「今回は対象外」の3つに分けます。
ログイン、共有、通知、ランキング、課金は便利ですが、最初の検証に必要とは限りません。「この機能がなくても中心課題を解決できるか」を判断基準にします。
必須機能が増えすぎたときは、最初に試したい利用の流れを一つ選び、その流れを完了するために必要なものだけ残します。
【4.どの状態なら合格か】
完成条件は「使いやすい」「きれいに動く」ではなく、実際に確認できる文章で書きます。
・画面:必要な画面が表示され、戻る操作ができる
・データ:登録・編集・削除・再表示が仕様どおり
・エラー:空欄や不正な入力でも壊れない
・操作:主要な流れを最初から最後まで完了できる
・表示:小さい画面でも文字やボタンが切れない
たとえば「保存機能を付ける」だけでなく、「タスク名を入力して保存すると一覧に表示され、アプリを閉じて再度開いても内容が残る」と書きます。
【5.納品後に何を確認するか】
公開や納品は作業の終点ではありません。不具合、問い合わせ、更新、利用状況を誰が確認するか決めます。
最低限、公開日、利用できるURL、対応端末、既知の制約、更新履歴、問い合わせ方法を残します。インストール数や継続利用などを計測できない場合は、0とせず「未計測」と分けて記録します。
【依頼前に使えるチェックリスト】
・目的を一文で説明できる
・対象ユーザーと利用場面が決まっている
・必須機能と後回し機能を分けた
・主要な画面とデータ項目が決まっている
・正常時とエラー時の期待結果がある
・対応端末と画面サイズを決めた
・納品物と確認方法を決めた
・公開後に記録する項目を決めた
【まとめ】
完成条件を先に決めると、依頼内容、見積り範囲、修正の判断、納品前のQAが具体的になります。すべてを細かく決める必要はありません。まずは「目的・対象・必須機能・合格基準・納品後」の5項目から書き出してみてください。
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