記事を外注したのに結局書き直すことになる理由

記事を外注したのに結局書き直すことになる理由

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ビジネス・マーケティング
記事を外注したのに、届いた原稿を読んで「これは使えない」と感じ、結局自分で書き直した。そんな経験をした事業者やメディア運営者は少なくないと思います。

書き手の力量が原因のこともあります。ただ、依頼を受ける側として見てきた範囲では、依頼の出し方が原因で起きる手戻りのほうが多いと感じています。この記事では、書き直しにつながりやすい依頼の共通点と、依頼前に用意しておくと手戻りが減るものを整理します。

■ 「誰に何をしてほしい記事か」が決まっていない

一番多いのが、キーワードだけを渡して発注しているケースです。

たとえば「腰痛 ストレッチ」というキーワードだけを渡されたとします。書き手はこの時点で、読者が20代のデスクワーカーなのか、60代で通院中の人なのかを推測するしかありません。整体院の集客用なら「まずは来院を検討してほしい」という着地が要りますが、それを知らなければセルフケアだけで完結する記事が仕上がります。内容としては間違っていないのに、目的には合わない原稿になります。

依頼時に添えてほしいのは次の二つです。

・読者像を一文で。「デスクワークで腰が重いが、病院に行くほどではないと思っている30〜40代」など
・読み終えた人にとってほしい行動を一つ。「問い合わせ」「別記事へ移動」など

この二行があるだけで、書き手の推測がほぼなくなります。

■ 構成を確認する前に本文を書かせている

本文が全部できてから方向違いに気づくと、それは修正ではなく書き直しになります。

3,000字の原稿が届いてから「うちの商品はそういう売り方をしていない」と伝えても、直せるのは表現の一部だけで、骨組みは作り直しです。一方、見出し案と各見出しで書く内容を1〜2行ずつ添えた構成案の段階で同じ指摘をすれば、書き手は数分で直せますし、確認も数分で済みます。

構成確認は手間が増えるように見えて、全体の往復回数はむしろ減ります。ここで一つ、依頼する側にもお願いがあります。構成案への返事が数日止まると、その間に書き手は次の案件に移り、記事の文脈を思い出す時間が発生します。確認にかかる日数を先に決めておくと、双方の負担が軽くなります。

■ 「良い」と「悪い」の基準が共有されていない

「読みやすく」「親しみやすい文体で」という指示は、人によって指す内容が違います。説明で伝えるより、実物を渡すほうが早く正確です。

用意してほしいのは二種類です。

・参考にしたい記事を2〜3本と、どこが良いと感じたかを一言。「見出しだけで内容がわかる」「専門用語を言い換えている」など
・絶対に避けたい表現の一覧。言い切りの表現、競合の社名、社内でNGになっている言い回しなど

避けたい表現は、あなたにとって当たり前すぎて口に出さないことが多い部分です。しかし書き手はその業界の常識を知りません。過去に指摘したことがある表現をメモしておき、依頼のたびに同じ一覧を渡すだけで、細かな修正のやりとりがかなり減ります。

■ AIを使うかどうかを最初にすり合わせていない

ここ数年で急に増えたのが、AI利用をめぐる納品後のすれ違いです。

依頼者は「当然AIは使わないもの」と思っていて、書き手は下書きにAIを使っていた。納品後にそれがわかって信頼関係が崩れる。逆に、依頼者はAIで速く安く仕上げてほしかったのに、書き手が全文を手で書いていて納期と単価が合わない。どちらのケースも、どちらが正しいかではなく、最初に確認していないことが原因です。

依頼時に決めておくとよい項目は次の四つです。

・AIの使用を認めるか、認めないか
・認める場合、どの工程で使ってよいか。構成案だけか、下書きまでか、校正のみか
・事実確認と出典の確認を誰が行うか
・納品時にAIの使用有無と範囲を開示してもらうか

AIを使う場合は工程と範囲を事前に伝え、納品時にも記載する形にしています。使う使わないの正解は案件ごとに違いますが、黙って使う、黙って禁止する、のどちらも手戻りの元になります。

■ まとめ

書き直しになる依頼には、「読者と目的が決まっていない」「構成を見ずに本文を待っている」「良し悪しの実例がない」「AIの扱いが未確認」という共通点があります。どれも依頼前に数分で用意できるものです。

次に外注するときは、読者像と行動を一文ずつ、参考記事とNG表現の一覧、AIの扱いの四点を先に書き出してみてください。書き手が推測で埋める部分が減るほど、届く原稿は想定に近づきます。

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