現在は、占いが一つのブームになっていると言われています。
実際に調べてみると、ある研究所の調査では、2023年度の日本の占いサービス市場規模は997億円と推計されています。これは、2023年度の日本国内の映画興行収入約2,215億円の半分近くにあたる規模です。
では、なぜ今、これほどまでに占いが注目されているのでしょうか。
西洋占星術では、2026年は土星、海王星、天王星といった外惑星が相次いで星座を移動することが、大きな特徴の一つとして取り上げられています。
こうした惑星の動きから、社会や人々の価値観が大きく変化していく時期だと解釈する考え方があります。
もちろん、これはあくまでも西洋占星術における解釈です。
それでも、先行きが見えにくく、
「これから自分は、どう生きていけばいいのだろう?」
と考える人が増えている時代だからこそ、占いに自分の現在地や、これから進む方向を尋ねる人が増えているのかもしれません。
そして、私の感覚では、それを受けてか、現在は占い師を目指す方も非常に多いように感じています。
「売上が多い=良い占い師」なのでしょうか?
ここで、以前の話になりますが、あるフリマサイトで活動されていた占い師さんについて、私がしばらく状況を見ていた出来事をご紹介します。
もちろん、実際の人物や状況が特定されないよう、内容は一部変更していますが、事実の話です。。
ある相談者さんがいました。
仮に相談者Aさんとします。
少なくとも私が確認していた1か月間、その方は一晩に3,000円程度の商品を3口ほど、ほぼ毎晩購入していました。
単純計算すると、それだけで1か月に30万円以上を占いに使っていたことになります。
一方、同じフリマサイトで占い師として活動していた女性がいました。
ここでは、仮にB占い師さんとします。
B占い師さんは、タロットカードリーディングのテキストを販売しながら、占いの鑑定も行っていました。
相談者さんから届いた鑑定後のお礼のメッセージを見ても、相談者さんとの関係を大切にしながら、堅実に活動されていることが伝わってくる方でした。
私から見ても、
「安定した売上があり、さらに固定のお客さまもついている。すごいな」
と思っていました。
ところが、時間が経つにつれて、そのB占い師さんの出品の仕方が、少しずつ不自然になっていったのです。
いつの間にか「専用出品」ばかりに
それは、出品の多くが、次第にAさん専用になっていったことです。
しかも、購入されていたのはタロットカードのテキストで、一度購入すれば、その後何度も同じものを購入される必要はありません。
ところが、専用出品されているものを見ると、内容がほぼ同じテキストの購入になっていました。
このフリマサイトでは、「出品は実物」というルールが有りますので、真面目な占い師さんは鑑定後に「鑑定書」を相談者さんに送ります。
もうお分かりだと思いますが、状況を見ていると、実際の商品やサービスのやり取りというより、形だけの売買になっているのではないかと思える状態になっていったのです。
そして、そのB占い師さんのページは、次第にAさん専属のような状態になっていきました。
さらに時間が経つと、毎日のように続いていた購入に対して、B占い師さんの出品が止まるようになりました。
「ご購入は時間を空けてお願いします」とか、
「○日まで出品を休みます」とか、
といった案内が出るようになったのです。
その後、購入された商品の出品もページに残さず、次々に削除され、新しい出品もされないまま、ページがほとんど空っぽになる。
そして、休止状態になったり、再び動き始めたりする。
私は、その様子を見ながら、
「売上があること」と「健全に仕事を続けられていること」は、必ずしも同じではないのだな
と感じました。
「有能なB占い師さんは潰れたな!」と、私は直感でそう感じました、
「必要とされること」と「依存させること」は違う
この話を通して、私がお伝えしたいのは、
それは、
本当に占い師の仕事を、自分自身のやりがいのある仕事として長く続けていくには、目先の売上や購入件数だけを追いかけてはいけない、のではないか。
ということです。
もちろん、占い師として活動する以上、売上を上げることは大切です。
「たくさん売れた」
「リピーターが増えた」
「毎日のように購入してくれる相談者さんがいる」
こうしたことは、活動を続けていくうえで、とても嬉しいことだと思います。
しかし、それだけを見て、
「これこそが占い師としての成功だ」
と思ってしまうと、いつの間にか大切なものを見失ってしまうことがあります。
占い師にとって、相談者さんから必要とされることは、とても嬉しいことです。
けれども、
「この人に占ってもらわなければ不安」
という状態を相談者さんにつくらせてしまうことと、
「この人に相談してよかった。これからは自分でも考えてみよう」
と思ってもらうことは、似ているようで、まったく違います。
私は、占い師の仕事というのは、相談者さんをいつまでも占いにつなぎ止めることではなく、
相談者さんが自分自身の人生を考え、前に進むためのお手伝いをする仕事
だと思っています。
「どんな占い師になりたいのか」を考える
だからこそ、これから占い師を目指している方には、
「どうすれば売れる占い師になれるか」
だけではなく、
「どんな占い師として仕事を続けていきたいのか」
も考えてほしいと思っています。
一時的に大きな売上を上げることよりも、
「相談してよかった」
「話を聞いてもらえてよかった」
「自分のことを少し整理できた」
そして、
「また必要なときには、この人に相談したい」
そう思っていただける。
そんな関係を、一人ひとりの相談者さんとの間につくっていく。
それが、占い師という仕事を自分自身のやりがいのある仕事として、長く続けていくために大切なことなのではないかと思います。
そして、これから占い師を目指す方には、ぜひ一度、
「私は、どんな占い師になりたいのだろう?」
と考えてみてほしいです。