秋もだんだんと深まり、冬の足音が聞こえてくる日本列島ですが、今年は自然災害が多発していますね。
一連の自然災害で亡くなられた方もおられると聞きます。心よりご冥福をお祈りいたします。
さて、今回も、ずいぶん前の新聞記者時代のお話です。
今回は、台風や大雨によって犠牲者が出た災害の取材に行ったときのことです。
具体的なお話については、関係する方がまだご存命であると思われますので、個人情報などに配慮し、今回はあえて詳細には触れず、まずは概略をお話ししたいと思います。
今後、個人情報などに十分配慮しながら、今回の出来事の核心部分を、ココナラのコンテンツサイトに「有料記事」として掲載することを考えています。
その際には、このブログについても、前後の話がつながるように整理したいと思っています。
超・アバウトな概略
災害が起こった前日の夜、私は翌日にダム湖で行われるイベントの取材に備え、準備をしていました。
ところが、前日の夜にもかかわらず、大雨に発展しそうな気配です。
記者になったばかりの頃でしたから、取材を断念するという発想よりも、
「この状態なら、前日に現地へ乗り込み、車の中で一夜を過ごしたほうがいいな」
と考え、雨の中を目的地まで車で向かいました。
片道2時間ほどの距離です。
何せ、記者になったばかりです。
今思えば、私自身の行動も、まだまだ要領を得ていませんでした。
まずは、翌日のイベント会場となるダムへ行き、駐車場に車を停めました。
しかし、この雨では、明日のイベントが本当に開催されるのかどうかも分かりません。
そこで再び車を移動させ、地域を管轄する町役場の駐車場で仮眠をとることにしました。
小さな車だったので、運転席で寝ているのは、なかなかしんどかったですね。
確か、夜中の1時過ぎだったと思います。
突然、大きなサイレンが鳴り響き、駐車場に設置されていた赤色灯が、ガンガンと回り始めました。
私はびっくりして飛び起きました。
慌てて役場庁舎に駆け寄ると、深夜にもかかわらず、庁舎1階の電灯が煌々とついています。
中に入った途端、その場の空気が一変しました。
緊張感がピーンと張り詰めています。
そこで初めて知ったのです。
翌日のイベントどころではありません。
この大雨によって、今にもダムが決壊し、町が大きな被害を受ける可能性があるというのです。
しかも、すでに大雨の影響で低い土地の住民の中には、浸水した自宅から逃げ遅れている人たちがいました。
そのため、まずは、その方たちの救助に向かう話し合いが行われていたのです。
迷彩服にヘルメットを身につけた自衛隊員や警察官もいます。
深夜の役場には、緊迫した空気が張り詰めていました。
何度も言うようですが、当時の私は、まだ記者になったばかりの紀真です。
そんな緊迫した状況の中に、自分がいていいのだろうか……。
そう思いながらも、勇気を出して取材を役場職員の方にお願いしました。
そして、この後、許可を得て、住民救助の現場に同行させていただくことになりました。
この大雨災害で行方不明者が……
今回のブログで皆さんにお伝えしたいのは、ここまでの出来事だけではありません。
この大雨の影響で、国道は各所で寸断され、橋は川の水に押し流され、行方不明者も出ていました。
そして、私自身も自宅に帰ることができないような状況になっていたのです。
ここから先が、今回の取材で私が強く記憶に残っている部分です。
行方不明になった方について取材を進めていくと、単純に「大雨という自然災害によって、突然、被害に遭った」という一言では片づけられない事情が見えてきました。
その方が、なぜその場所にいたのか。
なぜ、そのような行動をとったのか。
そして、その行動が結果として何を引き起こしたのか。
新人記者だった私は、取材をしながら、少しずつその事実に近づいていきました。
ところが、話はそれだけでは終わりませんでした。
災害が起きた後、道路や河川などを管理する公的機関に対して、責任を問う声が強くなっていきます。
大きな報道機関による報道もありました。
そして、いつの間にか、災害について「何が本当に起きていたのか」を語ることが難しい空気が生まれていったのです。
私は、その一連の出来事を、新聞記者として現場で見ていました。
今回、皆さんにお伝えしたいのは、単なる昔の災害取材の思い出ではありません。
災害が起きたとき、私たちは「被害が起きた」という結果だけを見ることが多いものです。
しかし、その結果に至るまでには、さまざまな人の行動や判断、そして、その後の報道や責任追及など、いくつもの出来事が重なっています。
では、あのとき、実際には何が起きていたのか。
そして、行方不明になった方の行動には、どのような背景があったのか。
さらに、その後、なぜ公的機関から災害の詳しい話が聞けなくなっていったのか。
このあたりについては、ここではまだ詳しく書くことができません。
少し話を引っ張ったようで、ごめんなさい。
続きは、また改めてお話ししたいと思います。