やりたい仕事なんて、なくてもいい。

やりたい仕事なんて、なくてもいい。

記事
コラム
「自分のやりたいことを仕事にしよう」

最近は、そんな言葉を目にする機会が増えました。

好きなことを仕事にしている人。
自分らしい働き方を実現した人。
会社を辞めて、夢だった仕事を始めた人。

SNSを開けば、そうした人たちの発信が次々と流れてきます。

好きなことを仕事にできるのは、すてきなことだと思います。

けれど、それを目にするたびに、

「自分のやりたい仕事って何だろう」
「そもそも、やりたい仕事がない」
「見つからない自分は、何か足りないのではないか」

と、苦しくなる人もいるのではないでしょうか。

探しても、やりたい仕事が見つからない

やりたい仕事を見つけようと思って、求人サイトを見る。

適職診断を受ける。
自分の好きなことや得意なことを書き出す。
世の中にどんな職業があるのか調べる。

それでも、これだと思える仕事が見つからない。

すると今度は、今の仕事の中にやりがいを見つけようとします。

「せっかく選んだ仕事なのだから、好きにならなければ」
「考え方を変えれば、もっと楽しめるはず」
「自分の努力が足りないだけかもしれない」

そうやって、本当は違和感がある仕事を、無理に好きになろうとすることもあります。

けれど、やりたい仕事が見つからないのは、本当に自分の問題なのでしょうか。

既にある職業名から選ぶことが、そもそも難しい

世の中には、たくさんの職業があります。

営業、企画、開発、デザイナー、エンジニア、カウンセラー、コンサルタント。

私たちは、その中から自分に合うものを探そうとします。

しかし、自分の好きなことや得意なことに、既存の職業が完全に一致するとは限りません。

一つの職業には、さまざまな仕事が含まれています。

好きな作業もあれば、苦手な作業もある。
得意な部分もあれば、どうしても自分に合わない部分もある。

仕事内容が好きでも、働く時間や場所が合わないこともあります。
仕事そのものは好きでも、会社の考え方や人間関係に苦しむこともあります。

自分の好きや得意に、最初からぴったり合う職業名を探す。

その探し方自体が、難しいのかもしれません。

「やりたい仕事がない」のではなく、まだ名前がない

今では当たり前に使われている「YouTuber」という仕事も、以前は存在しませんでした。

動画を撮ることが好き。
人を楽しませたい。
自分の好きなものを紹介したい。

そうした活動を続ける人が増え、見る人が集まり、収益が生まれ、やがて一つの職業として認識されるようになりました。

最初から「YouTuber」という求人があり、そこから仕事を選んだわけではありません。

先に、やっていることがあった。
それを喜んでくれる人がいた。
後から、仕事の名前と仕組みがついてきた。

そう考えると、

「やりたい仕事がない」のではなく、
自分のやりたいことに、まだ職業名がついていない
だけかもしれません。

お金が発生してから、仕事になるのだろうか

仕事というと、会社に所属し、決められた業務を行い、その対価としてお金を受け取るものを想像します。

もちろん、収入を得ることは仕事の大切な要素です。

けれど、お金が発生する前の行動は、すべて仕事ではないのでしょうか。

身近な人が困っている。
自分の好きなことや得意なことを使って助ける。
相手の困りごとが少し軽くなり、「ありがとう」と言ってもらえる。

そこにはすでに、仕事の原型があるように思います。

誰かに頼まれる。
自分の力を使う。
相手にとって価値のある状態をつくる。

まだお金を受け取っていなくても、それは小さな仕事と呼んでよいのではないでしょうか。

私の場合は「頭の中整理士」だった

私はこれまで、営業・商品企画・商品開発・Webディレクション・カスタマーサクセスなど、さまざまな仕事を経験してきました。

職業名だけを見ると、統一されていないように見えます。

しかし、振り返ると、どの仕事にも好きな瞬間がありました。

相手の話を聞く。
複雑になっている情報を整理する。
本人も気づいていなかった問題を見つける。
考えていることを、分かりやすい形にする。

話した相手から、

「頭の中が整理できた」
「本当に悩んでいたことが分かった」
「次に何をすればいいか見えてきた」

と言ってもらえることがありました。

私は、相手の頭の中を整理することが得意なのだと思います。

それを既存の職業名に当てはめるなら、ディレクターなのか、カスタマーサクセスなのか、カウンセラーなのか、うまく決められません。

でも、自分で名前をつけるなら、

「頭の中整理士」

なのかもしれません。

今はまだ、一般的な職業名ではありません。

それでも、誰かの頭の中を整理し、その人の悩みや迷いを軽くできたなら、すでに一つの仕事は生まれています。

やりたい仕事は、見つけるより育てていくもの

自分にぴったり合う仕事が、求人サイトの中に完成した状態で置かれている。

私たちは、ついそのように考えてしまいます。

けれど、自分の好きなことや得意なことを、最初からすべて満たしてくれる仕事は、なかなかありません。

だから、やりたい仕事は、転職によって一度に手に入れるものではないのかもしれません。

今の仕事の中で、好きな瞬間を見つける。
身近な人の困りごとに、自分の得意を使ってみる。
喜んでもらえたことを、もう一度やってみる。
少しずつ経験を重ね、自分なりのやり方をつくる。

その行動に、後から名前がつく。
必要としてくれる人が増える。
いつか、お金を受け取れる形になる。

やりたい仕事は、どこかから探し出すものではなく、時間をかけて育てていくものなのだと思います。

今の仕事にも「好きな瞬間」はあるかもしれない

今の仕事が、やりたい仕事ではないと感じていても、そのすべてが嫌いとは限りません。

お客様から相談される瞬間は好き。
資料を分かりやすく整えることは好き。
後輩に教えることは好き。
一人で集中して作業する時間は好き。
誰かと一緒にアイデアを考えることは好き。

職業全体を好きか嫌いかで判断すると、こうした小さな感覚を見過ごしてしまいます。

「何の仕事がしたいか」が分からないなら、まずは、

今までの仕事の中で、どの瞬間が好きだったか

を探してみる。

そこに、自分の仕事を育てる種があるかもしれません。

やりたい仕事なんて、なくてもいい

今、名前のある職業の中に、やりたい仕事がなくても構いません。

やりたい仕事がないからといって、好きなことや得意なことまで何もないわけではありません。

まだ、自分の中にある小さな好きを、仕事の名前にできていないだけかもしれません。

すぐに転職して、理想の仕事をすべて手に入れなくてもいい。

今の仕事や日常の中にある「少し好きな瞬間」を見つける。
その好きを身近な誰かに使ってみる。
感謝されたことを、もう一度続けてみる。

その繰り返しの先に、自分にしかできない仕事が少しずつ育っていくのだと思います。

あなたの仕事には、どんな名前がつきますか?

この記事を読んで、あなたはどう感じましたか。

「やりたい仕事がない」と悩んでいた人もいると思います。

でも、まだ存在しない職業を、既存の職業一覧から見つけることはできません。

私も、初めから「頭の中整理士」になりたいと思っていたわけではありません。

いろいろな仕事を経験し、人から相談され、自分が自然にしていたことを振り返って、少しずつ気づきました。

あなたにも、仕事や日常の中で、つい自然にしていることがあるかもしれません。

人からよく頼まれること。
苦にならずに続けられること。
誰かに感謝されたこと。
しているときに、少し満たされること。

それはまだ、世の中に名前のない仕事かもしれません。

一人では見つけにくい、自分の好きな瞬間や得意なことを、一緒に振り返るお手伝いをしています。

身近な人には話しにくい仕事や将来の悩みも、まとまっていなくて大丈夫です。

あなたの中にある小さな仕事の種を、一緒に見つけられたらと思っています。

🌿お気軽にご相談ください。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す