こんにちは。MicoaLab(ミコア)です。IT業界でシステム開発に携わって30年になります。
「自社の業務に合わせて、勤怠管理や顧客管理のシステムを作りたい。でも、kintoneなどのクラウドサービスは毎月のサブスク費用(月額)がずっと続くのがネックだな……」
そう悩まれている個人事業主やひとり社長、小規模オフィスの経営者の方は多いです。
そこで私がおすすめしているのが、Googleの無料枠(Google Apps Script、通称GAS)をベースに、Reactというモダンな技術を組み合わせて作る「月額0円・買い切り型の業務システム」です。サーバー代も月額のライセンス料もかからないため、固定費を抑えたい立ち上げ期の企業には有力な選択肢になります。
ただ、最初にお伝えしておきたいことがあります。
「月額0円のシステムには、明確な限界(境界線)がある」ということです。
何でもかんでも0円でできるわけではありません。今回は、30年の開発経験から「GASの月額0円で収まる業務」と「Firebaseなどの別構成(月額コストが発生する可能性あり)が必要な業務」の境界線を、はっきり線引きしてお話しします。
■ 1. 「月額0円(GAS)」の範囲で綺麗に収まる業務
Googleアカウントさえあれば、以下の条件を満たす業務システムは月額0円で構築できます。
・利用人数が少ない(目安として数人〜十数人程度)
・同時アクセスがほぼ起きない(同時に何十人もが画面を開いて一斉に打刻したりしない)
・扱うデータ件数が「数千件」の規模(数万件を超えない)
・利用者が全員Googleアカウントを持っている
【具体的な業務の例】
・小規模オフィスの勤怠打刻・日報・シフト管理
・少人数で回す顧客管理(CRM)・案件ステータス管理
・見積書や請求書の発行・履歴管理(PDF出力含む)
・社内のシンプルな在庫・備品管理
これらは、Googleが無料で提供している範囲内で十分に動く「画面のあるシステム」に仕立てられます。私自身、以前は会社の事務方として毎月の請求書を手作業でExcelからPDFにしていましたが、こういう繰り返しの作業こそGASの得意分野です。
■ 2. 「Firebase等の別構成(月額の可能性あり)」が必要な境界線
逆に、以下のような要件が入ってくると、Googleの無料枠の限界を超えます。その場合は、別の仕組み(Firebaseなど)をご提案しています。
・大人数が同時に利用する(同時接続の負荷に耐えられない)
・データ件数が「数万件」「数十万件」と膨大(検索や表示が極端に遅くなる)
・一般の顧客(非Googleユーザー)にログインIDを発行して使わせたい
・「独自ドメイン(自社独自のURL)」での運用が絶対条件である
・コンマ数秒を争うチャットのようなリアルタイム処理が必要
これらはGoogleスプレッドシートをデータベースとして使う限界を超えるため、本格的な有料のデータベースサーバーを借りる必要が出てきます。
■ 重要なのは「身の丈に合った道具」を選ぶこと
大企業のシステムや、不特定多数が使うWebサービスであれば、月額コストを払って強固なサーバーを建てるべきです。
しかし、「自社の数人のスタッフで、毎日のコピペや請求書発行の手作業をなくしたいだけ」という目的なら、毎月数万円のサブスク費用を払い続けるのはもったいない。「一度買ってしまえば、あとはずっと0円で自社の資産として動くシステム」で十分に目的を果たせるからです。
無理に全てを自動化したり、身の丈に合わない高機能なサブスクを契約したりすると、かえってコストの手戻りが起きます。
「うちの業務内容やデータ量なら、月額0円の範囲で収まる?」
「エクセルのこの手作業を画面にしたいんだけど、GASの限界を超えそう?」
そう気になった方は、業務の内容とだいたいのデータ量・利用人数を添えて、メッセージでご相談ください。30年の経験をもとに、できること・できないことを実際に検証し、あなたにとって最適な「境界線」をお伝えします。