人の期待に応え続けて、自分がどうしたいのかわからなくなったら

人の期待に応え続けて、自分がどうしたいのかわからなくなったら

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※この記事は、実際によくあるご相談をもとに書いています。

以前、雑誌で人生相談のページを担当していました。

回答者は、とある著名人。

私の役割は、寄せられた相談の中から掲載するものを選び、その方の回答を文章にまとめることでした。

その仕事を通して、本当にたくさんの人生相談を読みました。

恋愛、人間関係、家族、仕事……。

相談内容は一つひとつ違います。

でも、多くの相談に触れていると、ある共通点が見えてきました。

それは、

人の期待に応えようとする人ほど、自分の気持ちがわからなくなってしまうことがあるということです。


「親が望んでいるから」

「職場で期待されているから」

「相手をがっかりさせたくないから」

「ここで断ったら、嫌われるかもしれないから」

そんなふうに、自分よりも相手の気持ちを優先する。


もちろん、人の期待に応えることは悪いことではありません。

相手の気持ちを考える。

周りに配慮する。

頼まれたことをきちんとやる。

どれも大切なことです。


ただ、悩み相談を読んでいて感じたのは、

周りの期待に応え続けている人ほど、

「自分は本当はどうしたいのか」がわからなくなっていることが多いということです。


たとえば、

「本当は仕事を辞めたい。でも、周りから期待されている」

「別れたい気持ちはある。でも、相手を傷つけたくない」

「やりたいことはある。でも、そんなことをしたら周りにどう思われるかわからない」

そんな状態です。

自分の気持ちがないわけではありません。

むしろ、ちゃんとあります。

ただ、その気持ちより先に、

「相手はどう思うだろう」

「期待を裏切ったらどうしよう」

と考えることが習慣になっている。


人の期待に応えようとする人ほど、

・頼まれると断れない

・相手をがっかりさせることを怖がる

・「自分さえ我慢すれば」と考える

・自分の希望より、周りが望むことを優先する

そんな傾向があります。

どれも悪いことではありません。

むしろ、優しくて責任感があるからこその考え方です。


ただ、

それを何度も繰り返していると、

「自分は何がしたいんだろう」

と、わからなくなることがあります。

自分の気持ちを無視しているつもりはなくても、

いつも後回しにしているうちに、

自分の本音が見えにくくなってしまうのです。


だから、

「自分の気持ちがわからない」

と思ったときは、

いきなり大きな決断をしなくてもいいと思います。

まず、

「誰にも迷惑をかけないとしたら、自分はどうしたいだろう」

と考えてみる。

「誰かに期待されていなかったとしたら、何を選ぶだろう」

と考えてみる。

そうすると、

普段は隠れていた自分の気持ちが、少し見えてくることがあります。


もちろん、

人の期待を全部無視して生きる必要はありません。

相手を大切にすることも、

周りに配慮することも、

大切なことです。

ただ、

相手を大切にすることと、自分を後回しにし続けることは、同じではありません。


人の期待に応えることが当たり前になっている人ほど、

「自分のために選ぶ」

ことに、最初は戸惑うかもしれません。

それでも、

「私は本当はどうしたいのか」

と自分に問いかけてみる。

小さなことからでいい。

今日何を食べたいのか。

どこへ行きたいのか。

何をしたくないのか。

そんなところからでも構いません。


自分の気持ちは、

突然はっきりするものではありません。

小さな「本当はこうしたい」を一つずつ拾っていく。

そうすると、

少しずつ自分の本音が見えてくることがあります。


悩みは、

誰かの期待に応えるためだけに抱えるものではありません。

自分がどうしたいのかを知るために、立ち止まることも大切です。

人の期待に応え続けてきた人ほど、

一度くらい、

「自分はどうしたい?」

と、自分に聞いてみてもいいのだと思います。


こういう相談は、一人で考えていると堂々巡りになりがちです。

私は普段、一人では整理しにくい悩みを、文章を通して一緒に整理するお手伝いをしています。

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