自閉症の子との関わりから感じた事。

自閉症の子との関わりから感じた事。

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コラム
 今回は私が訪問介護事業所で、自閉症の子との関わりから感じた事を思い出して書きたいと思います。

 その事業所は、高齢者介護と知的障害者支援の両方のサービスをしていました。入職前は高齢者介護のみを提供していると思っていたのですが、障害者支援もしていたのです。障害者支援の経験が無かった私は当初どのように関わっていけば良いのか心配だったのですが、管理者が「子供が好きなら大丈夫」と言ってくれて軽度の子から支援が始まりました。

 最初の子は、学習障害の子で普通に会話はできるが、難しい事が分からず、養護学校に通っている子でした。朝、自宅に迎えに行き、通学バスに乗り込むまでを見守ると言う支援です。この子に対する支援が問題ないと判断され、二人目は、自閉症の子を担当する事になりました。
 自閉症のW君は、養護学校に通学しており、週2回支援サービスを利用していました。同じ事業所の前任担当者は週2回関わっており、その内1回を私に交代したいと言うのが、事業所の計画でした。自閉症は障害の程度により、症状は様々なのですが、こちらの話す事は理解できるが、自分の思う事を言葉にして話す事ができない子が多かったと思います。

 W君の支援は、1回目は前任者と一緒に特徴や注意点などを聞きながら関わりました。2回目は私一人で自宅に訪問して、外出の支援をする事になりました。Y君は、マンションに住んでおり、自宅に訪問すると私を覚えている様子だったので、エレベーターに乗り、下に降りる事にしました。

 すると、W君はエレベーターに乗ると私に抱きついて頬擦りして来たのです。前回の関わりで私は特別な事した記憶がないのに、気に入って貰えたようです。私は子供も動物も好きなので、何故か以前から、子供や動物には好かれて来ました。たった一度の関わりで私は高評価をされたようです。前任者は、「子供の気持ちが分かっていない」と何度も管理者から注意されていた事を後々、知る事となります。

 私は障害者支援をする時に何時も心掛けている事がありました。一つは私は貴方の味方だと言う事を感じて貰う事。そして、もう一つが、危険な事を防ぎ、してはいけない事を注意し、それ以外は予定時間まで好きな事して過ごして貰う事です。子供は自分の好きな事を支援してくれる大人の言うことは聞いてくれます。

 自閉症の子は話すことが苦手な分、見る力は異常に強く、一度通った道など一回で覚えていて感心する事が何度もありました。出来ない事に焦点を当てると障害となりますが、人より優れた所に焦点を当てると長所になります。私は支援中、何度も教えて貰って助かった事があります。

 発明家や事業成功者に一定割合で障害者と言われる人がいます。彼らには、その特性を理解し支えてくれる人が周りにいたのです。世の中が色々な特性を理解してお互いに支えあっていける世界になって欲しいと思っています。

 養老孟司の名著「バカの壁」の中にこのような事が書かれていました。
         「知性と感性は、反比例する」

 私は、この一節を見た時に色々と勉強するのは良いが、頭デッカチにならないように注意する必要があると思いました。知識の少ない子供が物事の本質を見抜き、凄い事を言う事がよくあります。

 感性を磨く事の大切さを忘れずに、今後も生きて行きたいと思っています。

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