『話したいけど話せない…そんな夜の話』

『話したいけど話せない…そんな夜の話』

記事
コラム
雨が降っている。

傘をさしたら、
そこは私だけの世界。

お気に入りの紫の傘。

誰かと話したい。

本当は、話したいことがいっぱいある。

聞いてほしいことも、
寂しかったことも、
ほんとは泣きたかったことも。

でも、
いざ「話そう」とすると、
言葉が出てこない。

何から話せばいいのかわからなくなって、
「大丈夫」と笑ってしまう。

そんな夜は、
ひとりで雨の中を歩く。

傘に落ちる雨の音を聞きながら、
誰にも聞こえないように、
心の中でいっぱい話す。

本当は、
かさなんてささずに濡れていたい。

雨に紛れて泣いたら、
少しくらい素直になれる気がするから。

「話したい」

その気持ちはちゃんとあるのに、
話せない夜もある。

そんな夜は、
無理に言葉にしなくてもいいのかもしれない。

ただ誰かが隣にいて、
「今日は話せなくても大丈夫だよ」って
そっといてくれたら。

それだけで、
少しだけ心がほどける気がする。

そんな、雨の夜の話。


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