「実績作り中につき半額」が規約違反になる理由|個人が見落としやすい景表法のライン

「実績作り中につき半額」が規約違反になる理由|個人が見落としやすい景表法のライン

記事
ビジネス・マーケティング
先日、自分の出品が9件まとめて取り下げられました。

理由は「期間を明示せず将来の値上げに言及しているサービス」。書いていたのは、こんな一文です。

「実績作り期間中につき、通常2,000円の内容を1,000円にて提供いたします」

安くする分には誰も損をしないだろう、むしろ良心的だろう——そう思って書きました。実際には、景品表示法が禁じている二重価格表示にあたります。

同じ書き方をしている人をよく見かけるので、何がどう問題なのかを整理しておきます。

## なぜ「通常2,000円→1,000円」がだめなのか

景品表示法が問題にしているのは、安さそのものではありません。**「比較対象になっている価格が本物かどうか」**です。

「通常2,000円」と書くには、その価格で実際に相当期間販売していた実績が必要です。一度も2,000円で売っていないなら、その2,000円は存在しない価格です。存在しない価格と比べて「今なら半額」と言えば、消費者は実際より有利だと誤認します。

これが有利誤認表示(景表法5条2号)です。

出品したばかりで販売実績がない状態では、そもそも「通常価格」が存在しません。**実績ゼロの人ほど、この表現を使ってはいけない**という、少し皮肉な構造になっています。

## 3つのライン

### 1. 期間を書かない値引きは使えない

「今だけ」「期間限定」だけでは足りません。いつからいつまでかを書く必要があります。

- ✕ 今だけ特別価格
- ✕ 実績作り中につき
- ○ 9月30日までの特別価格

期限のない「今だけ」は、実質的に通常価格です。それを特別価格と呼ぶと、これも有利誤認になります。

### 2. 将来の値上げをほのめかすのも同じ

「実績が増えたら値上げします」という書き方も、期間を明示していない以上は同じ扱いです。値上げ時期が決まっているなら、その日付を書きます。決まっていないなら書かないほうが安全です。

### 3. 根拠のない「No.1」「最安値」は使えない

「満足度No.1」と書くには、調査の実施時期・対象・方法まで示せる必要があります。感覚で書けるものではありません。「業界最安値」も同様で、比較対象の範囲を特定できなければ使えません。

## 画像に書いた価格も対象になります

もう一つ、実際に取り下げられた事例があります。

サムネイル画像に「2,000円」と入れたまま、設定価格を4,500円に変更していました。文章は直したのに、画像を直し忘れたのです。

結果は「設定価格と表記価格が異なるサービス」として取り下げ。**値上げのたびに画像を作り直すのは現実的ではない**ので、それ以来、画像には一切価格を入れない運用にしました。

チラシやLPでも同じことが起きます。価格は、更新頻度の高い場所にだけ書く。これが安全です。

## 隣接する法律も同じ考え方です

景表法だけの話ではありません。

**薬機法**は、化粧品や健康食品で「治る」「効く」「痩せる」といった効果の断定を禁じています。医薬品ではないものを医薬品のように見せる表現が対象です。

**健康増進法**は、食品の健康効果について著しく事実に相違する表示を禁じています。ダイエットや食事管理の分野は、ここに触れやすい領域です。

**男女雇用機会均等法・雇用対策法**は、求人原稿での性別・年齢の限定を原則として禁じています。「女性が活躍中」は事実の記述として許容されますが、「女性募集」は原則違反です。

いずれも共通しているのは、**「言い過ぎ」ではなく「言い方」が問われている**という点です。同じ内容でも、書き方を変えれば適法に伝えられることがほとんどです。

## 書く前に確認する3つ

1. 比較している価格は、実際に販売した実績があるか
2. 期限を書いたか
3. 断定した効果に、示せる根拠があるか

この3つを通せば、大きな事故はほぼ防げます。

## 最後に

取り下げられて困るのは、ペナルティそのものより**そこまでの時間が消えること**です。書き直して、審査を待って、また公開する。その間、露出はゼロになります。

最初から通る文章を書くほうが、結局は速いです。

---

商品説明文・広告文・求人原稿の作成をお引き受けしています。上記のチェックを通したうえでお渡しするので、書き直しになる文章を納品しません。プロフィールからご相談ください。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す