【よみきり制作のポイント③】まずは16P作品で物語の必要最小限の姿を知る

【よみきり制作のポイント③】まずは16P作品で物語の必要最小限の姿を知る

記事
コラム
おはようございます、
みすみです。

今日も前回に引き続き、
新人賞に投稿するための
よみきり作品を制作する
ポイントについてお話します。

もしあなたが
プロの漫画家になりたくて
それでいてまだ全然漫画や
物語を作ることに慣れていないと
感じるのであれば、
まずは投稿用でも32ページでなく
16ページくらいの作品を
作ることから始めてください。

新人賞にもいろいろな賞があり
ページ数の規定も様々です。

最近ではページ数無制限の賞
なんていうのもありますが、
描き慣れていないうちから
そういうものに手を出すのは
あまりおすすめできません。

なぜなら、
前回書いたと思うのですが
そもそもまだ漫画を描き慣れない人は
ネームの段階で、物語の無駄な部分を
全然削れていません。

それでいて説明不足で
盛り上がり不足の
味の薄い作品を作りがちなので
そういうものをページ数だけ多く
描いたところで
時間がもったいないだけなんですよね…

無駄なところが削れておらず
説明不足で
盛り上がりに欠ける、
なんだか「味の薄い」作品でも
32ページという物量があると
わりと規定のページ数に
収まってしまいます。

「既定のページ数に収まった」
から、
「なんか描けた」
ような気になってしまうんですが、
全然違います。

それはまだ全然、
読んでくださる方を楽しませる
「作品」
になっていません。

まずはネームの段階で
ちゃんと面白い物語を作れるように
なるまでは、32ページ作品に
挑むのを禁止してもいいくらいです。

まずは、物語をしっかり練って、
「作品」として原稿用紙に
描くにふさわしいネームが切れるまで
32ページ作品は時期尚早です。

まずは16ページ作品でとことん
「無駄なところを削ぎ落す」
練習と実践をしていきましょう。

私が10代の頃投稿していた雑誌では
規定ページが最大40ページまである
大きな新人賞もありましたが、
それよりも気軽に投稿できる、
毎月やっている小さな賞もありました。

その賞は規定が16ページのみで
それまでそんなページ数で
漫画を描いたことのなかった私は
大変に苦労しました。

が、やってみるとこれが、
私が物語を作る力を身につけたのに
一番役に立ったのは、この
16ページの作品をひたすら描いていた
時期だったと思えるほど、
「漫画力」を鍛えるのに最適だったのです。

なぜかというと、
16ページってめちゃくちゃ短いので、
とことん無駄を省かないと
物語が既定のページ数に
全然収まらないからです。

もう、物理的に収まらない。

結果として、どんどん、物語の
無駄なところを削らなくては
いけなくなります。

これがものすごく
「物語を作る力」
をつけるのに役立ったのです。

自分が用意した物語が
既定のページ数に物量として
収まってしまうと、なんとなく
「できた」と思ってしまって
描き慣れていない人ほど
その「できたように見える作品」を
客観的に見直そうとしません。

これでちゃんと伝わってる?
わかりにくいところはない?
テンポよくやれてる?
文字ばかりになってない?
コマ割りが単調になってない?
顔ばっかりになってない?
ちゃんと盛り上がってる?
楽しめる?

そういうものをチェックしなくても
「既定のページ数に収まってるから」
完成してると思ってしまうんですよね。

でもこれは大間違い。

たいていは
「あなただけがわかっていて」
「読む人は全然わからない」
不親切な物語になってしまっています。

主人公がいて、
こういう事件が起こって、
こういうふうに解決して
めでたしめでたし。

それをやるために
どんな要素が必要で、
どんな要素は無駄でいらないのか
ページ数の多いときには
ほとんど気づけません。

ところが、
既定のページ数が少ないと
これはもうほとんどの場合
描きたい物語が物理的にページ内に
収まりませんので、
まず一度根本から物語の構造を
ぶっ壊すくらいの破壊と創造が
必要になるのです。

え、もしかして、
登場人物が多いのかも?
無駄な設定が多いのかも?
台詞が多いのかも?
無駄な場面があるのかも?
ここは削れるかもしれない?
でもここを削ったら
こっちがわからなくならない?

こんなことをやっているうちに、
物語が必要最小限の
「最もシンプルな形」
になっていくのです。

この「物語の必要最小限の姿」
にたどり着いたことのない方は、
32ページ数や40ページを描いても
ページ数を無駄に使うだけなので
本当に時期尚早なんです。

逆に16ページで無駄を削ぎ落した
必要最小限の物語を作れる方は
32ページだろうが40ページだろうが
長期連載だろうが
読者を楽しませる作品を作れるのです。

だから、まだ自分の物語づくりに
不安のある方は、まずは32ページなど
物量の多いページ数ではなく
16ページくらいの作品を
くり返し描くことによって
「物語を作る力」を鍛えましょう。

筋トレみたいなものです。

短いスパンで小さな作品を
何度も作り、そもそもの
「漫画を描く力」を上げていく。

それが問題なくできるようになって
ようやく32ページの作品に挑む
くらいでいいのですよ。

くり返しますが、その作品はまだ
・無駄なところが削ぎ落されておらず
・それでいて説明不足で伝わりづらく
・盛り上がり不足で味が薄い
未完成の作品です。

いったん全部手放して、
16ページの作品を作ってみてください。
とことん要素を削ぎ落した
「物語の必要最小限の姿」
というものを自分でまず掴んでください。

話はそれからだ。

と、いうわけで今日はここまで。
読んでくださった皆様、
どうもありがとうございました。
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