【よみきり制作のポイント②】投稿用作品と他のよみきり作品の違いとは?

【よみきり制作のポイント②】投稿用作品と他のよみきり作品の違いとは?

記事
コラム
皆様こんにちは、みすみです。

さて、昨日に引き続き今回も
よみきり作品制作のポイントです。
このシリーズはおもに
新人賞で賞を獲るための作品を
作るためのコツに特化して
書かせていただこうかと思います。

同じよみきり作品でも、
一次創作と二次創作は違いますし、
一次創作作品でも
同人誌と商業誌は違います。
また、商業誌でも、
すでにプロになった作家さんが
所属している雑誌に掲載する作品を
描くことと、
デビューを目指すアマチュアの描き手が
賞を獲ってデビューするために
描ける作品は違います。

「描ける作品」の違いです。
これに関して今日はちょっと解説します。

たとえば、まず、
一次創作と二次創作の違いは明確です。
二次創作がすでにあるキャラクターや
設定を借りているのに対し、
一次創作は1からキャラクターや
設定を作らなくてはなりません。

そしてそれらのキャラや設定は
あなた以外の人間は誰も知りません。
そのような「はじめまして」の
読者を相手に、全くのゼロから
自分のキャラクターを知ってもらい、
好きになってもらい、
共感してもらい、
応援してもらうということを
やっていかなくてはならないのが
一次創作です。

また、同じ一次創作でも
商業誌と同人誌で発表するのは
違います。

同人誌は基本的に
描き手が出版の全てを担います。
自分で描いて、自分のお金で、
趣味で出すものです。

なので、基本的には全てが自分の
好きなように作れてしまいます。

ページ数も自分で決めていいし、
内容は何を描いても自由です。
1話で完結しなくとも
続編を自分で発行することもできるし
極端な話をしてしまえば、
自分が満足すればそれでいいのであって
作品自体が面白いか面白くないか、
それすらもあんまり重要ではありません。

一方で、商業誌は
まずあらかじめ作品のページ数が
決まっています。
雑誌のページ数が
(号によって多少の増減はあるにしろ)
ほぼ決まっているからです。

そして内容は、その雑誌のテイストに
合ったものを描く必要があります。
もちろん例外はありますが
昔に比べて紙の雑誌が売れにくくなった
現代のほうが、各社も思いきった
冒険がしづらく、保守的になって
「確実に受けそうな作風」を
好む傾向があるのではないでしょうか。

また、どんな雑誌も、
創刊の頃はちょっと攻めた作風の
作品もあったのに、売れてくると
似たような傾向の作品が多くなって
だんだん読者が若年化しつまらなくなる
という道をたどっているような気がします。

商業誌はお金を稼がなくてはならないので、
面白くない作品に費やすページはありません。
人気がなければページを与えられないし
連載でも簡単に打ち切りになってしまいます。
出版不況の今は、さらにこのあたりの
サイクルが速いのではないかと思います。

作家本人が描きたくても
必ず枠を取ってもらえるわけではないし、
このキャラクターは1話だけでは
とても魅力を伝えられないから
もう何回か同じキャラで描かせてくれと
言ったところで
その作品が人気が出てお金を稼げる
確信がなければ提案は受け入れられません。

自分の好きなものを好きなように
描けるわけではないのが商業誌です。

そして、同じ雑誌であっても
すでにデビューしていたり
人気があったりする作家さんが
描くよみきり作品と、
新人賞に応募するアマチュア作家の
描くよみきり作品も違います。

プロの作家さんであれば
すでにその方の実力がどの程度であるか
読者も編集者もわかっていますから、
人気の作家さんにはページを多く割いたり
カラーページや見開きの表紙を当てたり
巻頭に作品を掲載したりできます。

また、その作品の評判がよければ
後日その作品をそのまま
連載作品として展開するということも
視野に入れていたりするので、
長期連載を見込んだ設定を持つ
キャラクターや物語を採用してもらえる
可能性も高くなるわけです。

当然、なんの実績もない新人に
そういった配慮はなされません。

「私はカラー絵が得意なのに」
と思ったって、投稿作の表紙は
白黒で描かなくてはならないし、
「あと2ページあれば最高のドラマが
 展開できるのに」
と思ったところで誰かがその2ページを
持ってきてくれることもありません。
壮大な設定が背景にある
オリジナルの世界観があったとしても
目の前の1作が面白くなくては
そんなものはなんの意味もありません。

つまり商業誌の新人賞に投稿する
よみきり作品というものは、

既定のページ数の中で、
誰も知らない自分だけのキャラと設定を
雑誌の狙った多数の読者層に
ちゃんと説明し、なおかつ
好きになってもらい、共感してもらい、
応援してもらい、
事件を起こして一切の謎も残さず
綺麗に伏線を回収して
きっちりその中で解決して終息して
読者に感動とカタルシスを与える。

そういうものでなくてはならないのです。

なんだか、すごく難しそうですよね。

正解です。
実は投稿用のよみきり作品を描くのは、
けっこう難しいのですよ。

1話完結の短編と侮るなかれ。
そこには描き手の「実力」が
残酷なほどに表れてしまいます。

ちょっと長くなりました。
今日はこのへんで。

ここまで読んでいただき
ありがとうございました!
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