宴会やケータリングの現場で、準備漏れや積込忘れが起きたとき。
たいてい「誰が確認したの?」という話になります。
でも現場を長くやっていると分かるのですが、
準備漏れは、注意力の問題ではありません。仕組みの問題です。
今日は、私が現場で実際にぶつかって、そのたびに直してきた
「準備漏れが起きる本当の理由」を3つ書きます。
■ 理由1:必要な数が、人によって違う
「グラスは足りるように持っていって」
この指示は、一見わかりやすいのですが、
ベテランは「人数の2.5倍」で考え、新人は「人数ぴったり」で持ちます。
どちらも真面目にやっています。ただ、頭の中の基準が違うだけです。
だから私は、数を「言葉」ではなく「式」で決めるようにしました。
・グラス=人数 × 2.5(破損と取替の予備込み)
・オードブル=30名で1皿
・ゴミ袋=30名で10枚。ただし人数が少なくても最低10枚
こう決めておくと、誰が準備しても同じ数になります。
そして新人に「なぜその数なのか」を説明できるようになります。
■ 理由2:チェックリストが「その日限り」になっている
案件のたびに紙に書き出していると、前回の学びが次の案件に残りません。
「前回これ忘れたよね」が、頭の中にしか残らないのです。
一度使ったチェックリストを、次の案件でコピーして使う。
そして忘れたものがあったら、その場で1行足す。
これを続けると、3か月後には
「その現場でしか気づけない項目」が積み上がったリストになります。
これは、どんな既製品のテンプレートよりも役に立ちます。
■ 理由3:「確認した」の基準が人によって違う
いちばん多いのが、これです。
・A さんの「確認した」= 現物を数えた
・B さんの「確認した」= 積んである箱を見た
・C さんの「確認した」= 誰かが積んだと聞いた
同じ「済」でも、中身が全然違います。
なので私は、確認を2段階に分けました。
1. 準備できた(数を用意した)
2. 積み込んだ(車に載せた)
この2つを別々にチェックします。
「準備はできているが、まだ積んでいない」が見えるようになるので、
出発前に「あと何を積めばいいか」がひと目で分かります。
■ 出発前の10秒で、全部を止められるようにする
上の3つをやると、最後にこれができるようになります。
・足りないものが1つでもある → 出発しない
・まだ準備していないものがある → 出発しない
・全部積み終わった → 出発OK
責任者が全件を目で追わなくても、
「出発してよいか」だけを見れば判断できる状態です。
再配送や緊急購入は、金額以上に現場の空気を壊します。
それを、出発前の10秒で止められるなら、やる価値はあると思っています。
■ さいごに
準備漏れが起きたとき、人を責めても次はなくなりません。
基準を決めて、リストに残して、確認の意味をそろえる。
地味ですが、これがいちばん効きました。
私はこの考え方をExcelの形にして、出品しています。
まずは1枚のチェックリストから試せるものも用意しているので、
興味があれば出品一覧をのぞいてみてください。