【FP1級の現場から】
「働く女性としか結婚したくありません」
——34歳男性のリアルな選択と、現代共働き社会の現実
こんにちは、FP1級の星です。
「結婚相手に求める条件は何ですか?」
この質問をしたとき、あなたならどんな答えを想像するでしょうか。「優しい人」「趣味が合う人」「料理が得意な人」……あるいは特定の芸能人のような容姿を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし先日、私が相談現場でお会いした34歳の独身男性から返ってきたのは、想像を遥かに超える「現実的で切実な回答」でした。
今回は、彼との対話から見えてきた「現代の結婚とお金のリアル」についてお話しします。
第1章:
理想のタイプは「産休・育休が取れて復帰できる正社員」
面談の途中、まだ未婚だという34歳の男性(仮にBさん)に、私は軽い雑談のつもりで問いかけました。
私:「Bさんは、どんな女性が好み(タイプ)なんですか?」
てっきり一般的な答えが返ってくるものと思っていた私に、Bさんは真面目な顔で、間髪入れずにこう答えました。
Bさん:「私は、しっかり働いている女性としか結婚したくありません」
私:「……えっ? 『働く女性』ですか?」
Bさん:「はい。私は結婚したら子どもが欲しいと思っています」
私:「そうですね。子どもも含めて新しい家族を作りたいから結婚を考える、という方は今も多いですね」
Bさん:「子どもを育てるには、どうしても夫婦でしっかり働いた方がいいと思うんです」
私:「それは、子育てや生活にかかるお金のことでしょうか?」
Bさん:「そうです。正直な話、自分一人の収入で妻と子どもを養うなんて無理です。私の今の年収は約420万円。会社の先輩方を見ていても大幅な昇給は見込めず、40歳でようやく500万円に届かないくらいだと思います」
私:「なるほど。ですが、その年収でも絶対にやりくりできない、というわけではないと思いますが……」
するとBさんは、静かに首を振ってこう言いました。
Bさん:「いいえ。確かに生活『だけ』なら無理ではないかもしれません。ですが、子どもにどんな教育を受けさせられるのか? いろいろな体験をさせてあげられるか? 金銭的な余裕のなさから夫婦や家族がギスギスしないか?……そう考えると、『ギリギリ生活できる』は、私にとって『大丈夫』ではないんです。
だから、できれば正社員で、産休・育休がちゃんと取れて、元の職場に復帰できる会社に勤めている女性がいいんです」
(……Bさん、それは『好み(タイプ)』というより『採用条件』だよ……)
心の中でそうツッコミを入れつつも、彼のあまりにも論理的で現実を見据えた分析に、私は深く唸らざるを得ませんでした。
第2章:
統計が示す現実——共働き世帯は「7割以上」の時代へ
Bさんの考えは、決して極端な個人の意見ではありません。データを見ても、現代日本の夫婦の姿は劇的に変化しています。
厚生労働省の「厚生労働白書」や総務省の「労働力調査」などの政府統計によると、1990年代初頭を境に「専業主婦世帯」と「共働き世帯」の数は逆転しました。
現在、専業主婦世帯が約400万世帯程度まで減少しているのに対し、共働き世帯は約1,200万世帯を超え、全世帯の『7割以上』が共働き夫婦という時代になっています。
私のもとに持ち込まれるライフプラン作成のご相談でも、専業主婦を前提としたケースは本当に数えるほどしかありません。ほとんどの案件が「夫婦二人の収入をどのように組み合わせ、どうリスクに備えるか」というシミュレーションです。
昭和の時代に子ども時代を過ごした私自身の記憶を振り返ると、友達の家に遊びに行けば、当たり前のように友達のお母さんが家にいて「おかえり」と出迎えてくれました。
そうした光景を思い出すと、Bさんのような選択は「正しいけれど、どこか寂しく、やや悲しい現実」のようにも感じられます。かつては一人の稼ぎ手で家族全員を支えられた時代がありましたが、現代は「夫婦で力を合わせなければ、希望する生活や教育を維持できない時代」になっているのです。
第3章:
【教訓】「一人の肩に背負わせない」という新しい誠実さ
昭和の時代の感覚から見れば、Bさんの発言は「男なら一人で家族を養う気概を持て」と批判されるかもしれません。
しかし、私はFPとして彼を誇らしくも思いました。なぜなら、彼は自分の限界と現実を直視し、将来生まれてくる子どもや未来の妻に対して、嘘偽りのない誠実さを持っていたからです。
無理をして「俺が全員養うから心配ない」と見栄を張り、結婚後に資金ショートして家計が破綻したり、教育費を理由に夫婦関係が冷え切ったりするケースを、私は嫌というほど見てきました。
●「自分の力だけでは足りない部分を自覚している」
●「だからこそ、対等なパートナーシップでお互いに支え合いたい」
「共働き」を前提とすることは、単なる手抜きや他力本願ではなく、これからの時代を家族全員で生き抜くための「最も現実的なリスクヘッジ」なのです。
第4章:
【希望】二人で力を合わせれば、未来の選択肢は無限に広がる
一人の肩に重荷をすべて背負わせる時代が終わったことは、見方を変えれば「新しい希望」でもあります。
夫一人の年収が450万円だったとしても、妻がパートや正社員で年収150万〜300万円を稼ぎ出すことができれば、世帯年収は600万〜750万円へと大きく跳ね上がります。
●子どもに諦めさせずに習い事や進学の機会を与えてあげられる
●家族で思い出を作るための旅行やレジャーの予算が確保できる
●万が一、どちらか一方が病気や失業で倒れても、家計が一発で破綻するリスクを防げる
一人では「ギリギリの生活」しか描けなかった未来が、二人で一歩を踏み出すことで「ゆとりと選択肢のある豊かな未来」へと変えることができるのです。
結び:
時代に合わせた「我が家だけのライフプラン」を描こう
時代が変わり、かつての「当たり前」は大きく姿を変えました。
「夫が働き、妻が家を守る」という昭和の単一モデルから、「夫婦がお互いのキャリアと収入を持ち寄り、共に家計と育児をシェアする」という令和の多様なスタイルへ。
時代の変化を「悲しい」と嘆くだけでなく、「二人で力を合わせれば、どんな波も乗り越えられる」という前向きな強さに変えていくこと。
他人の目や過去の常識に縛られる必要はありません。あなたと大切なパートナーが、お互いを尊重し、無理なく笑顔で暮らし続けられる「我が家だけのライフプラン」を、今日から一緒に考えてみませんか。
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ここでブログはおしまいです。
「共働き前提で、夫婦合算のリアルな将来設計や教育資金の試算をしてほしい」
「産休・育休中の収入減や、復職後の働き方に合わせた長期的なキャッシュフローを確認したい」
「自分たちの世帯年収で、無理のない住宅ローンや老後資金の計画をFP1級と作りたい」
そう思われた方は、ぜひご都合に合わせた方法でお気軽にご相談ください。
元金融機関・企業経理の経験を持ち、数々の共働き世帯のライフプラン構築に携わってきたFP1級の私星が、お二人の現状と希望に寄り添い、確実で安心できる未来へのルートを共に設計いたします。
確かな未来を築く第一歩として、お気軽にお声がけくださいね。
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