# 激辛・激甘・味の濃いものが無性に欲しくなる…そんな症状ありませんか?
薄味では物足りなく感じて、気づけば激辛や激甘、味の濃いものばかり選んでしまう。
以前は美味しく食べていたはずの味付けが、なんだか「ぼんやり」としか感じられない——。
## それは「豪華客船のスイート」からの招待状かも
その感覚は、単に好みが変わっただけではなく、「豪華客船のスイート」への招待状かもしれません。頑張りすぎて限界まで摩耗し、鈍くなってしまった感覚を、プロにすべてを委ねて丁寧にリセットしていく場所へのサインです。
## なぜ「強い刺激」ばかり欲しくなるのか
日々の強いストレスや過労(慢性的な緊張状態)が長期間続くと、私たちの脳は心身を守るために、感情や感覚のスイッチを意図的にオフにして「麻痺」させようとします。
味覚も例外ではありません。心身が極限まで疲弊すると、脳の「報酬系(喜びを感じる回路)」が鈍感になります。すると、これまでの優しい味付けでは脳が反応できなくなり、「激辛」「激甘」「強い塩気」といった強烈な刺激をぶつけないと、満足感や快感を得られない状態(味覚の閾値の上昇)に陥ってしまうのです。
つまり、極端に味の濃いものばかりを欲するのは、味覚だけでなく、心身全体の「感度」が強制終了しかかっているという、体からの切実なSOSサインなのです。
## あなたにぴったりの目的地は、他にあるかもしれません
同じ「濃い味を欲する」でも、本当の原因は人によって違います。
限界を超えた頑張りによる「感覚の麻痺(報酬系の鈍化)」なのか、一時的なストレスを紛らわせるための「心の空腹(エモーショナル・イーティング)」なのか、それとも亜鉛やミネラル不足による「味覚機能の低下」なのか——。
あなたに届いている招待状が、本当にどの目的地からのものなのか。
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― Dóna Salus ―
【今回のキーワード】
「味覚の閾値の上昇」
【参考】
論文タイトル: Human taste thresholds are modulated by serotonin and noradrenaline(セロトニンとノルアドレナリンによって人間の味覚閾値は調節される)
掲載誌: The Journal of Neuroscience(2006年)
内容:人間の味覚は固定されたものではなく、体内の神経伝達物質の増減によって柔軟に変化する(可塑性がある)ことが初めて証明されました。
これは、うつ病や不安障害の患者が訴える「味がしない」「食欲がない」という症状が、単なる気分の落ち込みによる思い込みではなく、神経伝達物質の枯渇によって「味覚システムそのものの感度」が実際に鈍っているからである可能性を強く示唆しています。