オフショアで削減できたのは何割か 「3〜5割」の中身

オフショアで削減できたのは何割か 「3〜5割」の中身

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ビジネス・マーケティング
白書によると、コスト削減幅は「31〜40%」が31%、「41〜50%」が25%でした。ただしこれは、回答した企業の自己申告です。この数字を自社の見積もりにどこまで当てはめてよいのかを、発注する側の目線で整理します。

回答の分布
オフショア開発.comの「オフショア開発白書2025年版」では、オフショア開発でどのくらいコストを削減できたかを尋ねています。いちばん多かったのが「31〜40%削減」で31%、次が「41〜50%削減」で25%でした。2つを足すと56%で、回答の半分以上が「3〜5割の削減」に集まっています。

白書は、ここ3年ほど削減率が下がる傾向が続いていたものの、2025年版ではその流れが反転しつつある、とも書いています。

なお、この記事の数字は、白書についてのSHIFT ASIAの解説記事を通して確認したもので、原本の資料そのものは確認できていません。その解説記事にも、グラフの色分けと凡例が一致していない可能性があるため白書の文章を正として扱った、という注記があります。

自己申告という前提
ここでの削減率は、発注した企業が「これくらい下がった」と答えた数字です。第三者が帳簿を見て計算したものとは違います。

気をつけたいのは、比べる相手です。削減率を出すには「国内の会社に頼んでいたら、いくらかかったか」という金額が要ります。けれども、その案件を実際に国内で発注したわけではありません。比較の元が相見積もりの金額なのか、担当者の感覚なのかで、同じ案件でも削減率は変わってきます。

削減の中に何が入っているかも、数字からは分かりません。開発会社に払った金額だけを比べたのか。社内で仕様を確認した時間や、やり直しの手間まで含めたのか。後者まで数えている企業は、それほど多くないと思います。

削減できなかった企業の話(一般論の範囲で)
解説記事では、「発注しなかった/むしろ上がった」という回答が、前年の24%から2025年は3%に減ったと紹介されています。この選択肢には発注しなかった企業も含まれるため、3%がそのまま「コストが上がった企業の割合」になるわけではありません。

白書が下がりにくい場面として挙げているのは、立ち上げの時期です。初めのうちはやり取りの手間が増え、業務の理解や仕様のすり合わせにも時間がかかるので、短い期間では効率が出にくいことがある、という指摘です。数か月で終わる小さな案件だと、この負担を回収する前に契約が終わってしまうこともあります。

もう一つ、よく起こるのが、発注側の社内の手間が増えるケースです。仕様の質問に答え、成果物を確かめ、テストにも付き合う。支払う金額が下がっても、担当者の時間がそのぶん増えていれば、会社全体の負担は思ったほど軽くなっていません。

削減額より先に測っておくこと
見積もりのご相談で、「国内に頼むより何割くらい安くなりますか」と聞かれることがあります。私たちは、その場で割合はお答えしていません。比べる元の金額が、案件ごとに違うからです。

削減率を後から確かめたいなら、発注の前に「今の数字」を残しておく必要があります。まず、比較の元になる金額です。同じ範囲で国内の会社からも見積もりを取っておけば、「何と比べて何割か」がはっきりします。担当者が週に何時間ほどを仕様の確認やテストに使っているかも、ざっくりでよいので残しておきたいところです。発注した後に増えたか減ったかを比べる材料になります。

そして、システムを作って変えたい数字を一つ決めておきます。月末の集計にかかる日数、問い合わせへの返答にかかる時間などです。測った日と測り方も一緒に書いておくと、後から比べるときに話が食い違いません。

「3〜5割」は、多くの企業がそのあたりの手応えを感じていることを示す目安です。自社でどれだけ下がったかは、比べる元と含める範囲を先に決めておかないと、後から確かめようがありません。

出典:オフショア開発.com「オフショア開発白書2025年版」

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