GAOSとは
**GAOS(Generative AI Operation System)**は、私のシステム開発経験を基盤に、独学で生成AIを研究・検証し、その有用性と継続的な運用方法を追求する中から生まれました。
これは、人とAIが共に成長するための運用思想です。
品質管理と継続的改善の考え方をAI運用へ応用し、「人・AI・運用」を一つのシステムとしてまとめ、育てていくための運用ルールです。
生成AIが普及し始めた頃、私も多くの情報を集めました。
「最強プロンプト」
「このテンプレートを使えば思いどおりの回答が得られる。」
そんな記事や動画を見つけるたびに試していました。
もちろん、良い結果が得られることもあります。
しかし、使い続けるうちに、一つの疑問が生まれました。
「本当に、AIはプロンプトだけで使いこなせるのだろうか。」
同じプロンプトを使っているのに、昨日とは少し違う回答になる。
新しいチャットを開くと、これまで積み重ねてきた会話が引き継がれない。
こちらは前提を共有しているつもりでも、AIはゼロから考え始める。
最初は、
「AIは忘れてしまうものなんだ。」
そう思っていました。
しかし、システム開発に携わってきた私は、別の視点から考えるようになりました。
システムは、設計しただけでは完成しません。
運用が始まり、改善を繰り返し、品質が安定して初めて「使えるシステム」になります。
生成AIも同じではないか。
私はそう考えました。
プロンプトは設計書のようなものです。
大切なのは間違いありません。
しかし、それだけでは継続して良い結果を得ることはできません。
必要なのは、
人とAIが継続して協力できる運用
でした。
そこで私は、プロンプトを増やすことよりも、運用を見直すことに時間を使うようになりました。
役割を決める。
目的を決める。
ルームを分ける。
必要な情報だけを引き継ぐ。
対話を重ねながら改善を続ける。
それは、システム開発で当たり前に行ってきた品質管理や継続的改善と、本質的には同じ考え方でした。
この頃から、私はAIを「便利なツール」として見るのではなく、
一緒に仕事をするパートナー
として考えるようになりました。
だからこそ重要なのは、AIの性能だけではありません。
人がどのようにAIと向き合い、どのように運用するか。
そこにこそ、本当の価値があると感じています。
GAOSは、この考え方から生まれました。
優れたプロンプトを集めることが目的ではありません。
人とAIが継続して成長できる環境をつくること。
私は、そのための運用こそが、これからのAI活用に必要だと考えています。
次回予告
第3話 「AIはなぜ文脈を失うのか」
AIは本当に「忘れている」のでしょうか。
それとも、私たちが見落としている別の理由があるのでしょうか。
次回は、AIとの対話を続ける中で私が気付いた「文脈」と「前提条件」の関係について、お話しします。