知らない人のサブクエスト受注しながら生活しています

知らない人のサブクエスト受注しながら生活しています

記事
コラム
わたしは昔から、やたらと道を聞かれる。
「道を聞かれやすい顔」というジャンルがあるなら、たぶん上位3%には入ると思う。
無料案内所顔なのかな。

今日も歩いていたら、知らないおじさんに呼び止められた。
「ねえちゃん、このへんに“たぶんある建物”ってどこ?」

たぶん?ある????

その時点で情報がふわふわしている。
建物が実在するかどうかも怪しいのに、なぜわたしを頼るの。

おじさんは続けて言った。
「なんか、あなたなら分かりそうで」
分かりそうで。
どんな顔してるの私。
何でも答えるよオーラでも出ているのかな。
もしそうなら、オーラのスイッチを切る方法を教えてほしいよ。

わたしはスマホを取り出して検索し、
おじさんと一緒に画面を覗き込みながら案内した。
おじさんは満足げに去っていったけれど、
わたしは心の中でそっと思った。
(最初っから自分で検索……ねえ?)

そして帰り道、別の女性に声をかけられた。
「すみません、この道まっすぐ行ったら何があります?」
質問の方向性がざっくりしすぎていて、
わたしは一瞬、未来予知を求められているのかと思った。
まっすぐ行ったら何があります?
そりゃあ、道が続いてますよ。
人生も続いてますよ。
なんなら地球も回ってますよ。

でも、わたしは真面目に答えたよ。
「公園がありますよ~」
女性は「助かりました!」と満面の笑みで去っていった。
公園の情報でそんなに助かることある?
もしかして、あの人は公園を探して世界を旅しているのかも。
公園ハンターなのかな。
謎は深まるばかり。

道を聞かれるのは嫌じゃない。
むしろちょっと楽しい。
人がわたしを選ぶ理由は分からないけれど、
「この人ならなんとかしてくれそう」という謎の信頼を向けられるのは、
ちょっとだけ誇らしい。ちょっとだけね。

世界には、説明のつかない“人間の選択”がぽつぽつ落ちている。
今日はそのうちの二つを拾っただけの話。

毎日暑いね。
ちょっとブログさぼっちゃってたけど最後まで読んでくれて、ありがとう。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す