そばにいて話を聴くことも支えになる

そばにいて話を聴くことも支えになる

記事
ライフスタイル
看護師として働いてきた中で、今でも時々思い出す言葉があります。

「来てくれると安心する」

訪問看護で、あるご夫婦に関わらせていただいたときのことです。

ご主人は病気が進み、ご自宅で療養されていました。

介護をされていた奥様は、いつも明るくお話しされる方でした。

けれど、ご夫婦だけで過ごしている時間には、ご主人も病気のつらさや思うようにならない身体への苛立ちから、奥様に気持ちをぶつけてしまうこともあったようです。

奥様も、

「主人が思うようにしてあげられない」
「ちゃんと介護できていないんじゃないか」

と落ち込まれることがありました。

訪問したときには、困っていることを一緒に考えたり、介護の方法を一緒にやってみたり。

そして、いろいろなお話もしました。

介護のことだけではありません。

若いころのお話や、これまで過ごしてきた日々のこと。

そんな何気ないお話をされているときの奥様は、ふっと表情がやわらかくなることがありました。

介護をしている間は、どうしても「介護する人」として過ごす時間が多くなります。

でも、その方にも介護とは関係のない人生があって、思い出があって、好きなことがあって。

ただ自分の話をする時間も、大切なのかもしれない。

そんなことを感じたのを覚えています。

そしてあるとき、奥様が言ってくださいました。

「来てくれると安心する」

何か特別なことをしたからではなかったと思います。

困ったことを一緒に考えること。
話を聴くこと。
一緒に笑うこと。

そんな時間も、人の心を少し支えることがあるのだと教えていただきました。

私は今でも、人のお話を聴くときにこの経験を思い出します。

答えを出すことだけが、誰かの力になるわけではない。

ただ話せること。
ただ聴いてくれる人がいること。

それだけで、少し心が軽くなる日もあるのだと思っています。

これからも、そんな時間を大切にしていきたいです🌿
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す