蛍光ペンの黄色やピンクって、普通の黄色やピンクと比べると、とても鮮やかで目立ちますよね。
「同じ黄色なのに、どうして蛍光色だけこんなに明るく見えるんだろう?」
普段何気なく使っている蛍光ペンですが、実は普通の色とは少し違った光のしくみが関係しています。
今回は、そんな**「蛍光」**について調べてみました。
そもそも、物の色はどうして見える?
まずは普通の色が見えるしくみから考えてみます。
私たちが物体を見るためには、太陽や照明などからの光が必要です。
例えば赤い物体に光が当たると、光に含まれるさまざまな波長のうち、一部が吸収され、一部が反射されます。
その反射された光が目に入ることで、私たちはその物体の色を感じています。
つまり一般的な物体色では、
**光が当たる
↓
一部の光を吸収する
↓
残った光を反射する
↓
目に届いて色として感じる**
という流れがあります。
では、蛍光色も同じなのでしょうか?
蛍光色は「反射」だけではない!
蛍光色が普通の色と違うポイントがここです。
蛍光物質は、当たった光の一部を吸収したあと、そのエネルギーの一部を**別の波長の光として放出**する性質を持っています。
この現象を**蛍光**といいます。
つまり蛍光色では、普通の反射光に加えて、蛍光によって生じた光も私たちの目に届くことがあります。
**反射した光 + 蛍光によって放出された光**
が目に届くため、普通の色よりも明るく、鮮やかに感じられることがあるのです。
吸収した光と同じ光を出しているの?
ここも面白いポイントです。
蛍光物質は、吸収した光のエネルギーをそのまま同じ波長で返しているわけではありません。
一般的には、吸収した光よりも**長い波長の光**として蛍光を放出します。
例えば、紫外線や短い波長側の光を吸収し、それより長い波長の可視光を放出するものがあります。
このため、紫外線を当てると強く光って見える蛍光物質もあります。
ブラックライトの下で蛍光色が強く光って見えるのも、この性質が関係しています。
蛍光ペンはなぜあんなに目立つ?
黄色やピンクの普通のペンと、蛍光ペンを並べてみると、蛍光ペンの方が「光っているような色」に感じることがあります。
これは蛍光色では、表面で反射された光だけでなく、蛍光物質が放出した光も加わるためです。
その結果、周囲の色と比べて非常に鮮やかで明るい印象になります。
だからこそ、
**蛍光ペン
注意表示
安全用品
案内表示**
など、「ここを見てほしい!」という場面で蛍光色が活用されています。
蛍光色は暗闇でも光る?
ここで少し注意したいのが、
**蛍光色=暗闇で勝手に光る色**
ではないということです。
蛍光は、基本的に外から光のエネルギーを受けている間に起こります。
光を当てるのをやめると、蛍光も非常に短い時間でほぼ消えます。
一方、光を当てるのをやめても、しばらく光り続けるものがあります。
こちらは**りん光(燐光)**と呼ばれます。
暗い場所で光る蓄光タイプの製品などでは、このような性質を利用したものがあります。
**蛍光 → 光を受けているときに発光し、刺激がなくなると速やかに消える**
**りん光 → 光による刺激がなくなったあとも発光が続く**
という違いを覚えておくと分かりやすいですね。
蛍光増白剤にも使われている
「蛍光」という性質は、蛍光ペンだけに使われているわけではありません。
例えば、紙や衣類などをより白く見せるために**蛍光増白剤**が使われることがあります。
蛍光増白剤は紫外線などを吸収し、青紫付近の可視光を放出します。
その光が加わることで、黄みが目立ちにくくなり、より白く感じられることがあります。
前回のブログで取り上げた「白色度」とも少しつながってくるところですね。
色について一つずつ調べていくと、それぞれの知識が意外なところでつながっているのが面白いです。
Webデザインの蛍光色は本当の「蛍光」?
Webサイトでも「蛍光イエロー」「ネオンピンク」のような色を使うことがあります。
ただし、画面上で鮮やかな色を表示していることと、蛍光物質による蛍光は同じ仕組みではありません。
ディスプレイは自ら光を出して色を表現するため、RGBによる**加法混色**が基本です。
CSSなどで非常に鮮やかな黄緑やピンクを指定すると蛍光色のような印象を作ることはできますが、これは蛍光物質が光を吸収して別の光を放出しているわけではありません。
見た目は似ていても、色が生まれるしくみは違うんですね。
今日のまとめ
今回は「蛍光色はなぜあんなに鮮やかに見えるのか?」について調べました。
**・普通の物体色では、主に反射された光によって色を感じる
・蛍光物質は光を吸収し、そのエネルギーの一部を別の波長の光として放出する
・反射光に蛍光による光が加わることで、鮮やかに感じられることがある
・一般的に、吸収した光より長い波長の蛍光が放出される
・蛍光と、発光がしばらく続く「りん光」は異なる
・蛍光増白剤は紙や衣類などを白く見せるためにも利用されている
・ディスプレイ上の「蛍光色」は、本物の蛍光とはしくみが異なる**
蛍光ペンを見て「派手な黄色だな」と思っていましたが、その鮮やかさには光の吸収と放出という仕組みが関係していました。
身近な色でも、「なぜこう見えるんだろう?」と考えてみると、色と光の面白い関係が見えてきます。