【色彩検定1級】オストワルトの色彩調和論とは?「調和は秩序に等しい」を分かりやすく解説

【色彩検定1級】オストワルトの色彩調和論とは?「調和は秩序に等しい」を分かりやすく解説

記事
デザイン・イラスト
今回は色彩検定1級の学習から、**「オストワルトの色彩調和論」**についてまとめます。

配色を考えていると、

「この2色はなんとなくまとまって見える」
「色はきれいなのに、組み合わせると少し違和感がある」

と感じることがあります。

では、そもそも**「調和する色」にはルールがあるのでしょうか?**

この色彩調和について、一定の秩序や法則から説明しようとしたのが、ドイツの化学者ヴィルヘルム・オストワルトです。

オストワルトってどんな人?

ヴィルヘルム・オストワルトは、ドイツで活躍した化学者です。

化学の分野で大きな功績を残した人物ですが、色についても研究を行い、独自のオストワルト表色系を考案しました。

そして色彩調和について、

「調和は秩序に等しい」

という考え方を示しました。

つまり、ただ感覚的に「きれいな色を組み合わせれば調和する」のではなく、一定の規則性を持った色同士には調和が生まれると考えたのです。

まず知っておきたい「オストワルト表色系」

色彩調和論を理解するには、オストワルト表色系について少し知っておく必要があります。

オストワルトは色を大きく、

純色(F)+白(W)+黒(B)

の混合によって考えました。

そして、

F + W + B = 100%

となるように色を表します。

例えば同じ赤系の色でも、

純色の割合が多ければ鮮やかな赤。

白の割合が増えれば淡い赤。

黒の割合が増えれば暗い赤。

というように考えることができます。

ここで重要になるのが、白と黒がどのくらい含まれているかです。

オストワルトの色彩調和

オストワルトは、自身の表色系の中にある規則的な位置関係の色を選ぶことで、調和する配色が得られると考えました。

代表的な考え方を見てみます。

① 無彩色の調和

白・灰色・黒などの無彩色でも、一定の規則に沿って選ぶことで調和が生まれると考えます。

例えば、

白 → 明るいグレー → グレー → 暗いグレー → 黒

のような段階的な変化。

色相がなくても、明るさに規則的な変化があることで、まとまりを感じる配色になります。

Webデザインでも、白・グレー・黒を中心に構成されたサイトはよくありますね。

色数が少なくても、明暗の関係を整えることで洗練された印象をつくることができます。

② 同一色相の調和

次は、同じ色相の中から選ぶ方法です。

例えば同じ青でも、

淡い青
鮮やかな青
暗い青

など、白や黒の含有量が異なる色があります。

同じ色相を基本としているため、色に変化があっても統一感をつくりやすいのが特徴です。

これは普段のデザインでも使いやすい考え方ですね。

「色を増やしたいけれど、ごちゃごちゃさせたくない」

というときに、同じ色相の明るさや鮮やかさを変えて使う方法につながります。

③ 等白系列による調和

ここから少し1級らしくなります。

等白系列とは、白の含有量が等しい色の系列です。

色相が違っていても、白の量に共通した規則性があることで、色同士にまとまりが生まれると考えます。

例えば複数の色を使う場合でも、同程度に白を含んだ柔らかな色をそろえると、全体として統一感を感じやすくなります。

「パステルカラーでまとめると統一感が出る」という感覚にも近いですね。

④ 等黒系列による調和

反対に、黒の含有量が等しい色を組み合わせるのが等黒系列です。

例えば、

深みのある赤
深みのある青
深みのある緑

のように色相が違っていても、黒の含まれ方に共通性を持たせることで、まとまりのある配色になります。

落ち着きや重厚感を出したいデザインにも応用できそうです。

⑤ 等純系列による調和

もう一つが等純系列です。

これは純色の含有量が等しい色による調和。

つまり、

等白系列 → 白の量が共通
等黒系列 → 黒の量が共通
等純系列 → 純色の量が共通

と整理すると覚えやすいですね。

なぜ「秩序」が大切なの?

ここまで見てみると、オストワルトの

「調和は秩序に等しい」

という言葉の意味が少し見えてきます。

色相が同じ。

白の量が同じ。

黒の量が同じ。

純色の量が同じ。

あるいは、一定の規則に従って色が変化している。

このように、色同士に何らかの共通性や規則性があることを「秩序」と捉え、それが調和につながると考えたわけです。

「センスだけで色を選ぶ」のではなく、色の関係性を理論的に考えようとしたところが面白いですね。

Webデザインにもつながる考え方

オストワルトの理論をそのままWeb制作に当てはめるわけではありませんが、考え方には共通する部分があります。

例えばWebサイトを作るとき、

メインカラーは濃い緑。
背景には淡い緑。
ボタンには少し鮮やかな緑。

というように、同じ色相をベースに変化をつけると統一感を出しやすくなります。

また複数の色相を使う場合でも、淡い色同士、暗い色同士など、色のトーンに共通性を持たせることでまとまりを作ることができます。

普段なんとなく「この配色はまとまっている」と感じているものにも、実はこうした共通性や秩序が隠れているのかもしれません。

まとめ

今回は、オストワルトの色彩調和論について学びました。

ポイントを整理すると、

「調和は秩序に等しい」

という考え方が基本。

そしてオストワルト表色系では、

純色(F)+白(W)+黒(B)=100%

として色を考え、その中の規則的な関係から色彩調和を捉えます。

特に、

等白系列・等黒系列・等純系列

は、名前だけで覚えるのではなく、

「何の量が等しいのか?」

と考えると整理しやすそうです。

色彩検定1級になると、単に「この配色はきれい」というところから一歩進んで、なぜ調和して見えるのかを理論から考える内容が増えてきます。

デザインをするときにも、感覚だけでなく「色同士にどんな共通点があるのか?」を考えてみると、配色を見る目がまた少し変わりそうですね。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す