はじめに
お話を聞かせていただきながら、ここで少し、別の方のお話をさせてください。
これまで視てきた中で、今のあなたと似た場所に立っていた方が、何人もいらっしゃいました。
お名前も細かい事情も伏せて、私が視た軌道と、その後どう変わっていったかだけ、いくつかお話しします。
どれも、本人と分からないように設定を変えていますが、軌道の動き方は、視たままです。
朝、絶望から始まっていた方
ひとり目は、長く勤めた場所を離れて、新しい仕事に移ったばかりの女性でした。
新しい環境に移れば楽になるはずだったのに、朝、目が覚めるたびに、絶望から一日が始まる。
そんな日々が、何年も続いていました。
頑張れば頑張るほど空回りして、体だけがすり減っていく。
誰にも本当のことは言えず、ひとりで抱えていらっしゃいました。
命譜を視ると、その方はずっと、誰かを支えなければという向きに、力を入れ続けていました。
幼い頃から、自分を後回しにして人を支える軌道に乗っていた。
そのままの向きで新しい場所へ移ったから、また同じ空回りが始まっていたのです。
本来の軌道へ戻していくお手伝いを重ねるうちに、ある朝、久しぶりに楽しい夢を見たと連絡がありました。
重かった体も、少しずつ軽くなってきている、と。
変わっていったのは、頑張る量ではありません。力を入れる向きでした。
自分を責め続けてきた方
ふたり目は、同じような理由で、何度も職場を変えてきた女性でした。
行く先々で、似たような相手とぶつかり、限界まで耐えて、また辞める。
自分のどこかがおかしいのではないかと、長いあいだ自分を責め続けていました。
良いと聞いたお守りや石を手元に置いても、暮らしは変わらないまま。
命譜には、ずっと昔から、逃げられない場所で誰かを守るために耐え続ける軌道が、刻まれていました。
何度繰り返してきたのも、その方が弱いからではなく、耐えるという同じ向きの軌道に、ずっと乗っていたからです。
そうお伝えしたとき、その方は、長く背負ってきた荷物を、少しだけ下ろせた気がすると言いました。
自分のせいではなかったと分かるだけで、人は、次の一歩の向きを変えられます。
暮らしが落ち着いてきたら、今度はお金の流れのほうも視てほしいと、ご自分から連絡をくださいました。
自分で選べなくなっていた方
三人目は、近しい人に合わせ続けて、自分の希望を長く後回しにしてきた女性でした。
何かを言えば責められる。約束は守ってもらえない。
気づけば、自分が本当はどうしたいのかも、分からなくなっていました。
命譜を視ると、その方の軌道は、いつも誰かに選ばれるのを待つ向きになっていました。
本来は、自分で選んで進める力を、ちゃんと持っている方でした。
本来の軌道へ戻していくと、不思議なもので、目の前に来た良さそうな話の中の危うさを、自分でちゃんと見抜けるようになっていました。
飛びつかずに、断れる。選ばれる側ではなく、選ぶ側に、静かに戻っていったのです。
守ることに、消えそうになっていた方
四人目は、お子さんが学校へ行けなくなり、その子のそばで、自分が消えそうになっていた親御さんでした。
子どもの前では泣かないように、毎日、見えないところで踏ん張り続けていました。
もう疲れてしまった。そう打ち明けるのも、長くこらえていらっしゃいました。
命譜を視ると、その疲れは、怠けでも弱さでもありませんでした。
深い慈しみの光を持っている方ほど、自分の限界を後回しにして、人を守る軌道に乗りやすい。
その疲れは、消えそうな光を必死に守ってきた証だったのです。
そうお伝えしてから、その方は、自分ひとりで抱え込むのをやめ始めました。
そばで一緒に軌道を視てくれる人がいるだけで、また踏ん張れる。
そう言って、しばらく見守ってほしいと、ご自分から望まれました。
時期を決められずにいた方
五人目は、体に関わる大きな節目を前に、その時期でいいのか、確信を持てずにいた女性でした。
予定が延びるたびに、本当にこのままでいいのかと、確信が揺らいでいく。
誰に相談しても、最後は自分で決めるしかなく、その重さに、ひとりで耐えていました。
命譜から、その方の時期の軌道を視させていただきました。
どの向きが本来の流れに沿っているのかが視えると、その方は、振り回されるのをやめました。
人の予定に流されるのではなく、自分で時期を選び直せるようになったのです。
迷いが消えたわけではありません。けれど、決める軸が、外から自分の側に戻っていきました。
共通していた転換のサイン
五人とも、最初は、出口の見えない場所に立っていました。
どうせもう無理だと、自分の願いを半分あきらめていた方もいました。
共通していたのは、問題が外から消えてなくなったわけではない、ということです。
変わったのは、命譜から本来の軌道を視て、本来発揮できる力に、もう一度光を当てたこと。
力を入れる向きが戻ると、止まっていた現実が、それぞれの形で、軽やかに動き始めました。
あなたの願いも、同じように視ることができます。
今どの向きにずれているのか、どこを戻せば、あなた本来の力に光が当たるのか。
まずはそこから、一緒に視ていきましょう。