会議で疲れるのは、勝ち負けだと思っているから

会議で疲れるのは、勝ち負けだと思っているから

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コラム
複数の選択肢から「どれにするか」を決める会議。あの、ピリッとした重たい空気に、どっと疲れてしまうことはありませんか?

みんな仕事に真面目に向き合っているはずなのに、議論を聞いているとなんだか「自分の正しさを主張し合っている」ように聞こえてしまう。どちらが良いかを決める場なのだから衝突しやすいのは分かるけれど、その空間に身を置くだけで消耗してしまう……。そんな感覚を覚えたことがある人は少なくないはずです。

会議が重くなるのは、そこに「勝ち負け」の構造が生まれてしまうからかもしれません。本来の目的は「より良い選択をすること」のはずなのに、いつの間にか「どちらの意見が採用されるか」という勝負になってしまう。だからこそ、言葉の端々にトゲが混じり、空気が重苦しくなっていきます。

ここで視点を少し変えてみることにしました。

相手の「正しさ」を、その人の世界から捉え直す

会議で熱心に意見を主張している人を見ていると、私たちはつい「あの人は自分の意見を通したいんだな」「我が強いな」と捉えがちです。

けれど、少し引いた視点――いわば「俯瞰のカメラ」でその場を眺めてみると、少し違う構造が見えてきます。人が強く何かを主張するとき、それは相手を言い負かしたいわけではなく、「その人が見ている世界(大切にしている前提や背景)を守りたい」だけであることがほとんどです。

現場の状況が見えている人には、その人なりの危機感がある。別の視点を持っている人には、別の守るべき理由がある。

つまり、彼らがぶつかり合っているのは「人格」でも「意地」でもなく、それぞれが立っている「座標の違い」にすぎません。そう捉えられるようになると、相手の強い口調や主張が「あ、この人は今、そこを大事にしているんだな」という、単なる「個人のデータ」としてフラットに見えてくるようになります。

二者択一のバトルから、「第三の落としどころ」へ

「A案か、B案か」という二者択一の対立構造にハマっているとき、場は膠着します。どちらかを通そうとすれば、どちらかが負けることになるからです。

だからこそ、もし少しでも余白が持てるなら、その対立を別の角度から編集し直すアプローチをとることができます。

お互いの意見をただ戦わせるのではなく、それぞれの主張の奥にある「本当に守りたい目的(本音)」を、そっとすくい上げてみます。

「要するに、今回は〇〇というリスクを避けたいってことですよね」
「だったら、A案の強みと、B案の安全性をこういう形で組み合わせたら、どちらの懸念もクリアできませんか?」

どちらの正しさを潰すわけでもなく、お互いの意見のピースを拾い集めて、新しい選択肢(落としどころ)をテーブルにそっと置いてみます。

実際にこれを意識してみると、不思議なことが起きます。それまで「自分の意見を通さなければ」とピリついていた空気が、ふっと緩む瞬間があるのです。「あ、それなら確かにいいですね」と、場が勝ち負けのモードから、みんなでパズルを解くような「対話のモード」に切り替わります。

重い会議を、ちょっと面白がる

会議の空気にただ飲まれ、消耗するだけの存在でいるのはしんどいものです。でも、「この人たちは今、どの座標からものを言っているんだろう?」と相手の世界を覗く視点を持てたり、衝突を和らげる「落としどころ」を別の角度から探ってみたりするだけで、その場の見え方はガラリと変わります。

完璧にコントロールすることはできなくても、自分自身の立ち位置をずらすだけで、重たい空気の中に小さな風穴をあけることはできます。

次にあのピリッとした会議室に座ったとき。「あぁ、またみんな一生懸命に自分の世界を守っているんだな」と心の中で一歩引いて、少しだけ離れた場所からその景色を眺めてみてください。

それだけで、会議が終わった後の心の疲労感は、驚くほど軽くなっているはずです。

対立を落としどころに変える視点の持ち方は、コンテンツマーケットの方でもう少し詳しく整理しています。もし興味があれば、そちらも覗いてみてください。


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