業務改善したのに、忙しさが変わらない|見直したいのは「改善する場所」の選び方

業務改善したのに、忙しさが変わらない|見直したいのは「改善する場所」の選び方

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ビジネス・マーケティング
マニュアルも整えた、手順も見直した、AIも試した。それなのに、忙しさも数字も去年と同じ。業務改善が空振りするとき、原因は努力の量ではなく、改善する場所の選び方にあることが多いように思います。

ここでは、私が実務で「どこから触るか」を考えるときに見ている視点をお伝えします。

改善しやすい業務ほど、成果から遠い


改善に着手するとき、私たちは無意識に「手をつけやすいところ」から選んでいます。手順がはっきりしている、担当が自分だけで完結する、やれば確実に速くなる。だから最初に選ばれます。

ただ、手をつけやすい業務というのは、たいてい**すでに整っている業務**です。整っているから速くできる。そして、整っている業務をさらに速くしても、事業全体のボトルネックは動きません。

逆に、本当の課題がある場所は、触りにくい形をしていることが多いです。関係者が多い、例外が多い、誰が決めるのかが曖昧。改善の効果は大きいのに、着手のハードルが高い。この非対称があるせいで、改善は「進んでいるのに変わらない」という状態になりやすくなります。

「時間」ではなく「ボトルネック」で選ぶ


どこを改善するか選ぶとき、多くの場合は所要時間で並べます。1日3時間かかっている業務があれば、そこが最優先に見える。

けれど、時間がかかっている業務と、事業のボトルネックになっている業務は、必ずしも一致しません。業務は大きく3つに分かれます。

- 量が多い業務:件数が多く、時間を食う。速くしやすいが、速くしても流れは変わりにくい
- 待ちが発生する業務:自分の手は動いていないのに、次へ進まない。全体の速度はここで決まりやすい
- 判断が止まる業務:誰かの確認や判断待ちで止まる。時間の記録には残りにくく、見落とされやすい

改善の効果が大きいのは、下の2つのほうです。ところが記録に残るのは一番上だけなので、時間で選ぶと、成果から遠いところを選びやすくなります。

難しいのは、自分のボトルネックが見えないこと


ここまでの話は、枠としてはシンプルです。難しいのは、その枠を自分の業務に当てはめる部分です。

自分の仕事は毎日やっているぶん、慣れた不便さが不便に見えなくなります。「これはこういうものだ」と思っている手戻りや確認待ちが、外から見ると一番のボトルネックだった、ということは珍しくありません。本当の課題は、自分の視界の外にあることが多いように思います。

だから、どこを改善するかは一般論では決まりません。同じ「問い合わせ対応が重い」でも、量の問題なのか、判断待ちの問題なのか、そもそも前工程が原因なのかで、打ち手は変わってきます。ここは実際の業務を一つずつ見て、切り分けていく必要がある部分です。

改善の結果は、頑張る量よりも、どこを選ぶかに左右されやすいのではないかと思います。

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